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えすぱっ子
by ひかる。
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■中日本スーパーリーグ U-17 名古屋グランパス戦+JY: クラセン静岡
 後半開始。清水はFW竜男を左SHに起用する実験的采配。名古屋は昨年Jrユースの主力、吉田・福島を投入し、前半、1対1とカバーリングの双方で、かなりの怪しさを見せていた最終ラインの立て直しを図った。ところが、まだ後半開始1分を回らないうちに、名古屋陣内右寄りの、まだ距離がある位置でFKを得る。これを岩本が一つ早いタイミングで緩く巻くボールを丁寧に蹴ると、密集地からニアにスッと抜け出て来た町田、右足を伸ばしてアウトサイドでヒョイとリフティング、クルっと反転して落ちてきたボールを待つと全くのフリー。痛烈にニアに叩き込んでみせた。4−0。長沢の得点に刺激を受けてたのか町田、ダメ押しの4点目にもえらいはしゃぎよう。一人幾度となくガッツポーズをかましていた。憎めないヤツだ (笑) 。
 だが、これで名古屋も良い意味で吹っ切れたらしい。森本・吉田・福島の昨年Jrユース組が、大胆に高い最終ラインを指揮。それだけでなく、代わる代わる前線に顔を出して攻撃に絡む。6分、この試合最大の好機。最終ラインを押し込んだ状況から、右サイドで戻したボールを福島?がクロス。低い弾道のボールが想像以上に伸びて佐野・岩本を越えて、ファーの上村の頭へと一気に渡る。が、遅れてジャンプした桑彬が、決定的なシュートになると思われたボールを、なんとブロック。その後も名古屋はハイペースで仕掛けるが、速い展開は昨年のJrユースもお手の物。慣れ親しんだ最終ラインが、相互に自然なチャレンジとカバーリングを繰り返し、体を張る谷野・神田とボールホルダーを巧くサンド。堅守速攻、奪えば長沢を基準点に右から柴田、中から町田、左から竜男が裏へと飛び出した。

 ハイペースのダンスを踊り続け、相手が先に足を絡ませるのを待つような、息詰まる熱戦。11分、名古屋が右CKを得るが、ファーに流れたボールを柴田がキープして清水のカウンター。柴田は右から中に切れ込んで再び右へパス、そこに桑彬が駆け上がりクロス、PA内ニアの町田は足を滑らせ転倒するが、粘って小さくボールを前に押し出し、そこへ柴田。角度30度からのシュートは、しかしGK佐々木が僅かに触れて左CKとなる。左CK、谷野の速く一直線のキックを、長沢の高くジャストタイミングのヘッド。完璧。5−0。2点目を町田に奪われていたので (笑) 、これでハットトリックを達成した。
 清水の激しいダンスは続く。13分、名古屋の左右のクロスを跳ね返し、最後は右から中田のクロスをGK晃太がパンチング。神田が拾って一気の展開で、速攻。一人残る町田が素早く左サイドのスペースに流れながらパスを受ければ、この男に見えるのはゴールだけ。ドリブルで途中に阻んだ吉田?を柔らかな足首フェイクで抜き去ると、PA内左角から右足インに掛け、ファーに巻くシュートを放つ。が、GK佐々木が懸命に弾いて、清水5本目のCKに。右CK、谷野の5回目のキック。中央密集地に鋭く巻きつけるボールを、佐野が頭一つ高く、首を強く捻って叩き落とすお手本のようなヘディングシュート。6−0。清水が5本のCKで4点を奪い、谷野にはアシスト4が付いた。
 気落ちした名古屋に対し、気を良くした清水は最終ラインからも次々に攻撃参加する。18分、佐野が左サイドをドリブルで持ち上がり、戻して神田がサイドチェンジから桑彬が右クロス、町田の久保山な胸トラップパスを受けて長沢がボレーを放つが、豪快に宇宙開発。21分、今度は岩本が読み切ってクサビをカット、そのまま持ち上がって左へ展開し、竜男がフリーでクロスを入れたが、長沢・町田の前で吉田が読み返してカットした。

 ところが、20分過ぎあたりから主審の判官贔屓モードが炸裂。後半、20分まででファウル1回だった清水は、残り20分で8回もファウルを判定され、観客席から苦笑が漏れる。流れが前後するが、36分にヘッドでクリアしようとした佐野の背後から上村がのしかかると、何故か佐野の反則に。ありえない。岩本がボールを動かして遅延行為で警告を受けたが、そうしたくなる気持ちも分かる理不尽っぷり。そんなわけで、守勢の時間が長くなるが、これはこれで格好の守備練習になった気もする。

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05月23日(日)
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