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えすぱっ子
by ひかる。
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■クラブ選手権 静岡県予選 ジュビロ磐田戦+JY: 静学中戦
築館監督がハーフタイムに出した様々な指示の中で、特徴的なものが2つあった。1つは、悠輔はゴールを決めるのが役割であり、PA内にポジションをとれ。2つ目は、岩本にラインを押し上げるようにとのことだった。しかし、悠輔のポスト (キープ) 抜きでPA内までボールを運ぶ能力は、今の清水にはなかった。畢竟、悠輔は空しくPA内で待ちぼうけを食らうことになる。また、岩本が余ることで何とか対応していた前半と違い、後半、ただでさえ前掛かりな清水は、左右中央関係なしに裏への飛び出しを次々と許すことになった。4分、右サイドから裏に出た石神が、トゥットばりのスライド移動からPA内左60度でシュートを放つが、GK風間が何とかセーヴ。だが9分には、PA手前で細かく繋がれて、最後は中村のスルーパスから藤井が中央から飛び出し、飛び出しの遅れた風間の肩口に冷静に決めた。0−2。
11分、小泉に代えて柴田、岡村に代えて町田。前半、唯一の攻め手となっていた岡村を下げてしまい、清水はいよいよ攻撃の糸口すら掴めなくなる。断っておくが、采配だけを責めているわけではない。清水が「2点差」で勝つためには、無謀な攻勢を仕掛けるしかないのも事実だ。だが、現実は非情である。柴田や真司がサイドで奮戦しようが、周囲のサポートの早さと囲い込みの早さは、常に磐田に軍配が上がった。磐田ペースは衰えず、16分、PA手前のパスから岡本が抜け出し、シュートはGK風間。弾いたボールを自ら拾ってシュートは、枠右。19分、今度は右サイドから抜け出した石神に岩本が釣り出され、上げたクロスが石垣を越えてファーの岡本へ。余裕のトラップから、岡本らしい体重の乗った低弾道シュート。PA内で放ったそれを止められるはずもなく、0−3。
この後、清水も漸く反攻を許される。20分、個人技で右サイドを破った柴田が高速クロス。低い弾道に悠輔が、真司が走り込むが僅かに合わず。真司が粘って後ろに戻し、真希がPA左角から侵入を図るが、DFに引っ掛かって左CKに切り替わる。真希が素早く再開したが、何故か審判がやり直させ、2回目。池田は再びショートコーナーを選び、受けた真希が再度PA左角から侵入しつつ、右インサイドフックで切り返して左足でゴールのニアギリギリを狙ったが、読み切ったGK八田が落ち着いてコースを塞ぎ、対応する。そこからのカウンター。中央で持った藤井から裏に走り込んだ中村へと綺麗なスルーパスが通り、飛び出しの遅れたGK風間の位置を見て、悠々とファーに叩き込んだ。0−4。
28分、柴田のドリブルを萩原が倒して得たFK、上埜のキックを町田が点で合わせるテクニカルなヘッドを放ったが、枠外。清水の攻撃は所詮、単発。一方の磐田は32分、左サイドの裏に飛び出した上田が上げたクロスに対して、なんと3人がフリー。余裕を持って3人目の白井がファーに決め、遂にホンダ−磐田戦と同じスコアとなった。0−5。その後も組織的に崩す術を知らない清水は、坐して死を待つのみ。
(36分、真司の右CKに真希が意地のヘッドも、枠の上にはずれる)
ロスタイム、相手の背後から右足を入れて体を入れ替え (足はボールにのみ触れていた) 、ボールを奪った村越が、イエローを呈示される非情通告。30分、よくわからない喧嘩両成敗判定でイエローをもらっていた (ボールと関係ないところだったので、理由は本当によくわからない) 村越は、これが2枚目で退場。テーピンググルグル巻きの状態で志願出場した男は、一人早くピッチを後にし、号泣していた。
このまま、0−5の大敗にて試合終了。清水の夏は終わり、秋の高円宮杯に向け、プリンス東海に集中していくことになる。確かに5失点は、前掛かりになった結果と言うだけでは済まない部分も多々あるが、むしろ2点差が必要な試合で1点も奪えなかった攻撃面が重傷だ。チームづくりをやり直す必要があるだろう。幸い、時間はたっぷりある。例えば、トップと同じ3−4−2−1を試すのも、一つの手ではないだろうか? 育成面を考えても2年以上続けて同じシステムで戦わない方が良いと、個人的には思う。
磐田 清水エスパルス
14(9) シュート 3(1) ○真希、×町田、×真希
7(3) 右クロス 2(0) ×小泉、×柴田
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05月22日(土)
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