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えすぱっ子
by ひかる。
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■Jユース杯 決勝トーナメント 展望
 Jユースカップ決勝トーナメントに8大会連続出場の清水と、11大会連続(全大会)出場のガンバだが、何故か1度しか対決したことがない。その一度が3年前の決勝、ガンバが1−0で清水の三世代制覇の野望を打ち崩している。翌年夏のクラブ選手権、高円宮杯出場権を賭けた5位決定戦で再び対戦、今度は清水が3−0で雪辱した。その試合、ガンバのFW浅野の欠場もあって、阿部と三木の1年生大型FWの対決が実現したが、阿部が先制点を叩き込んだのに対し、三木はシュート0の屈辱を味わっている。他には、清水は対面の西村を封じる重責を果たした枝村と鈴木真が中学生ながら出場、ガンバでは寺田がボランチで出場したものの、前半で交代というやはり屈辱を味わっている。更に枝村は、3年前のJユースカップ決勝を知る、両チームで唯一の選手である(当時中学2年生)。
 今年のガンバの特徴は、何と言っても「黄金の中盤」。背丈はないが、4人共に優れた足下の技術を宿し、センスに溢れたショートパスとドリブルで幻惑しつつ、中央突破を仕掛ける。三木を軸とした2トップのポストプレーも冴え、丹羽に率いられた最終ラインも果敢に高い位置を保つため、中盤は重厚な厚みを誇る。何しろ、あの静学が、中盤勝負では完全に制圧されたのだ。同時に、一瞬の隙を突き崩す、寺田や家長の凶悪なミドルやアーリークロスにも要注意。一方で、サイドアタックの回数は少なく、ゴール前では決定力不足の傾向もある。
 予選を通じて殆どメンバーを変えず、熟成度を増してきたガンバは、ただでさえ「人の利」で清水を上回るだけでなく、トップの天皇杯の後座という、圧倒的な地の利も得ている。清水としては、せめて「天の利」があることを祈りたいものだ。昇格を決めた阿部と山本海が「あたっている」かに、拠る所は大きい。戦術的には、山本真を中盤の潰しで使うか、それともサイド攻撃の突破口として使うかが、重大な選択になるだろう。

12月07日(日)
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