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えすぱっ子
by ひかる。
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■Jユース杯 予選リーグ 横浜F・マリノス戦(A)
 救いは前回と違い、中盤中央で枝村・真希が互角に競り合えていること。岡村・大瀧も鈴木・天野のスピードとキープ力に対抗し、横浜の起点は清水の右サイドに絞られ、幾分守りやすかった。逃げ切れたかに思われた44分、石垣のクリアを高い位置で荒井に拾われ、速攻。そのまま持ち込む荒井の進路を村越が塞ぐと、フォローする後ろの谷口へ。谷口が軽い溜めから最終ラインの裏にふわりとしたパス、そしてゴール至近距離に荒井が飛び込む。荒井はGK海人の動きを見て、右足ボレーでゴール右を狙った。だが、完全に体重は右(ゴール左)に傾いていた海人は、左手一本のありえないセーヴでCKにディフレクトし、今日も決定機を阻止してみせた。坂井の右CKも海人が抑え、ここで前半終了の笛。前回よりマシとはいえ、最後の15分間で浴びたシュートは6(枠内2)、与えたCKは5(成功2)、一方の清水はやはり双方共に0だった。

横浜FM      清水エスパルス
8(2) シュート 3(2) ○真司、◎大瀧、×枝村
4(0) 右クロス 2(1) ○真希、×真司
5(1) 左クロス 4(0) ×真司、×大瀧、×真希、×真司
3(2) 右側CK 2(1) ○大瀧、×大瀧
2(0) 左側CK 2(0) ×枝村、△枝村
0(−)  犯OS  3(−) 真司、真司、真希
7(−) ファウル 9(−) 大瀧、村越、柴田、阿部、大瀧、柴田、村越、大瀧、枝村


[後半]
 後半頭も前回同様。前半は大人しかった鈴木・天野の右サイドが起点となり、1分には岡村の裏に抜けた村岡が、鋭いターンで村越の軽い守備をあっさり抜き去り、丁寧にマイナスで折り返したボールを谷口が右足を合わせたが、ゴール左に外れた。
 その後も押し気味に進める横浜だが、4分、裏を狙ったフィードに「オッケー」と叫び、GK海人がPA外に飛び出す。その動きは速かったが、村岡もFWとして譲れず、2人は交錯。海人は倒れ、主審は村岡の反則と判断、警告を下す。ほぼ五分の状況だっただけに、警告は辛い判定。すると、不服な村岡に続けて赤紙が示される。異議での2枚目?(前半に既に1枚目を受けていたのかもしれない)で、村岡退場。以後、横浜は10人での戦いを強いられたが、清水も海人が再起不能で、前田に交代する。
 横浜も簡単には譲らず、清水の攻撃は7分にロングフィードを枝村がPA外からボレー(左枠上)、10分に阿部が右サイドに流れてミドル(GKこぼすも詰めた真司がオフサイド)と、単発。だが、一人少ないハンデは、拮抗しているからこそ、どうしようもなく効いてくる。前半、ハイプレッシャー下で完全に消えていた柴田・美臣の1年生右サイドが、ボール回しに絡めるようになり、フィールド全体を使ったパス回しが復活。13分には、大瀧から枝村が左に叩き、阿部が抜け出してクロス、PA中央に飛び込んだ真司・枝村には合わなかったが、流れたボールに柴田が追いつき、角度のない位置からゴールを狙うが、ファーに位置した天野に止められる。だが、清水への流れは、加速する。
 16分、中盤右サイドで柴田が、真希と組んでプレスを掛け、田中から奪うと、そのままライン際を20M余りを疾走。そして、右端から浅い最終ラインの裏を横切るクロスを送る。これは阿部の速さを遺憾なく引き出し、ファーサイドに完全に抜け出すと、遅れたCBが追いつく前にトラップする余裕を得て、GK飯倉の位置したゴール左の狭いスペースに豪快に決めた。2−1。遂に均衡破れる。

 続けて17分、前掛かりになった横浜のクサビのパスを跳ね返して速攻。自陣中央でそれを受けた枝村、ボールを相手の左側から通し、自らは右側からスピードで抜いて、ハーフサークル。顔を上げて状況確認、スピードのある2トップが最終ラインを押し込む姿は見えただろう。だが、枝村の選択は、50Mループシュート。裏へのパスを警戒し、前に出ていたGK飯倉の腕を越えると、衆目が見守る中、静かにボールはネットに収まった。3−1。枝村以外の誰ができようか、それは、ベッカムの伝説の52Mロングシュートを思わせるほど。その間だけ時の流れが遅くなったようだった。枝村は、高々と片手を振り上げる。

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11月09日(日)
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