ID:70753
えすぱっ子
by ひかる。
[1244765hit]

■Jユース杯 予選リーグ 湘南ベルマーレ戦(A)
 これに戸惑ったか、試合は再び一進一退に。3分、それまで高柳に制空権を奪われてきた永里が遂に競り勝ち、素早く左サイドに叩いて速攻。森安のプレスが掛かる前に抜け出した鶴見がサイドを抉り、クロスを送るがファーへと流れる。しかし、ルーズボールに反応した田辺が至近距離からトラップ&シュート。が、そのトラップの刹那に飛び出した海人と交錯し、ボールは左に外れた。左CKは、海人が片手一本でPA外に掻き出す。
 一方の清水は6分、高野のクサビのパスに阿部が反転してシュートに行ったが、当たり損ね。…ブンはシュート以外は完璧なのだが…。9分には右に開いた阿部のクロスをファーでDFがクリアし、左CKに。枝村が蹴ったボールはファーにこぼれ、高柳がフォローして右クロスを入れたが、これを跳ね返されて速攻。前線に残る永里まで渡るが、ここで残っていた真希が速やかにチェックに入り、CKに逃れる。真希はDFでも十分に通用するところを見せつけた。

 15分、左サイドから阿部が突破を図ると、中に切れ込んだ地点で大瀧がスイッチ、PA手前45度からミドルを放つ。やや威力に欠けたが、滑りやすいボールをGK徳永は受けずにフィスティング。PA外にクリアしたボールを拾ったのは、しかし森安。切れ込む森安に湘南DFのチェックが遅れ、再び放たれたミドルに再び徳永が反応したが、クリアしきれずにPA内に転がるボールは阿部の前。豪快に叩き込まれた逆転弾が、阿部を無得点で終わった国体の呪縛から解放した。2−1。でも、喜び方は淡々。
 逆転された湘南の方も、いよいよ攻めに出た。システム上、数的有利になりやすいサイドから、強気にドリブルを仕掛けて死力を尽くす。18分、藤田のドリブルが谷野のファウルを誘い、左50度20Mから鶴見のFKに誰かが頭で合わせたが、枠の上。21分、交代投入された高瀬のドリブルを高野がタックルに入って右CKに逃げ、鶴見のキックを吉川が頭で合わせたが、ファーに外れる。22分、再び高瀬のクロスを海人がパンチングで逃げるが、中村友が拾ってドリブルシュートは海人が抑える。
 その間、清水は大瀧を軸に左サイドから素早い攻撃を仕掛けていたが、28分、中盤から左に展開したボールから突っかけた真希が、早いタイミングでスルーパス。中央からPA内左へと巧く抜け出した阿部、その足下に飛び込んだGKをジャンプして転倒すると、判定はPK。サテで沢登に学んだのか、国体で狩野に学んだのか、怪しいPKを獲得すると阿部自ら確実に決めて、3−1。クラブ選手権の東海大会と全国大会で、2回連続してPKを外した阿部だが、この呪縛からも解放できたようだ。

 続けて30分、左サイドから真司と大瀧が絡んで速攻。ボールを中央に戻すと枝村が駆け込むが、左への切り返しにボールが地面に囚われ、DFのチェックを受ける。ルーズになったボールを、しかし枝村は軽く右足で前に押し出す。そこに真希が走り込み、裏に抜けながら低いシュートを放ったが、GKこれを弾く。そこに真司、横転したGKを尻目にガラ空きのゴールへちょこんと押し込もうとしたが、ボールの勢いに負けたのかニアに外してしまう。
 32分、鶴見のクロスは村越が跳ね返し、森安が受ける。それを鶴見が奪い返してPA内に切れ込むと、横から回り込んだスライディングに倒れるが、湘南ベンチの激昂も空しく、ノーファウルの判定。清水も34分、真司が空中戦で競り落とすと、阿部が戻して柴田がサイドチェンジ、大瀧のシュートは右に外れる。36分、枝村の右クロスに阿部のワントラップシュートは、当たり損ねてGK正面。…やっぱり、呪縛に囚われてるかも。

 このあたりで、いよいよ雨足が強くなり、2点リードで精神的にも余裕ができた清水の選手たちは、少々ハイに。村越がクロスをヒールでクリアしたり、真希は審判の気づかないところで相手選手と小競り合いを起こしたり、真司は一度ファウルになりながら次の瞬間に再び足裏を見せてスライディングして警告をもらったり、その直後に森安がボールを奪われた藤田を後ろから押し倒して警告をもらったり、…。怪我と退場がなかったことは、本当に幸運だった。

[5]続きを読む

09月21日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る