ID:70753
えすぱっ子
by ひかる。
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■クラブ選手権 全国大会 浦和レッドダイヤモンズ戦
 後半は、20分過ぎから35分頃まで、完全に浦和のペースだった。これを凌いだのが、これまで傑出したボールポゼッションで隠れていた、高山・渡邊のカバーリングセンスであり、今まで殆ど出番のなかった海人の反応の速さであった。逆サイドで流れたクロスボールを抑えて、波状攻撃を未然に防いだ天野の渋い動きも評価したい。
 浦和は清水の左サイドを中心に、ロングボールで清水最大の弱点であるSBを狙ったが、高山と渡邊の機敏な修復作業の前に、ミドルを狙うか、サイドから切れ込んで角度のないシュートを狙うしかなく、得点の確度を落とされていた。しかし、これはあくまで確率論であり、幸運に左右さられた部分もある。また、最も慌てる最後の5分で、今まで楽に勝ち上がってきた清水を前に、激戦を勝ち抜いてきた浦和が、先に息が切れてしまったのも大きい。

[試合後]
 表彰式、最初のトロフィーを贈られたのは、浩太と高山。以後、3年生が賞を受け取りに行きますが、贈られたトロフィーを整列中に下級生へ手渡していきます。恐らく全員にトロフィーを触わらせようとする厚意だと思いますが、重たいのでお前たちが預かっとけ、と言ってるようにも見えます(笑)。
 MVPは、主将としてプレーでも精神面でもチームを引っ張り、大会を通して明らかに一枚上の存在感を示した杉山浩太、…と思いきや得点王の阿部文一朗に。さすがプレゼンター水沼貴史氏、意外性溢れるファンタジー炸裂です。一番意外そうな顔をしたのは、誰であろう浩太なのですが(笑)。
 そのブンは、毎日新聞に緒戦で交代させられて涙した、などと書かれてました。こんなこと全国紙で書かれるぐらいなら、MVPもらわない方が良かった気もします(爆)。とりあえず賞品の俊輔モデルのスパイクは似合わない(ビエリモデルならともかく)ので、大瀧あたりにくれてあげてください(笑)。
 そして写真撮影。撮影位置には人柄と人間関係が現れるものですが、主将で王子様の浩太が真ん中に座り込むのは当然として、中学生の山本真希が堂々2列目中央に。いやあ、市川大祐が思い起こされます。
 最後に電車で帰ろうと駅で待っていると、清水エスパルスユースの選手たちがゾロゾロと。ああ、特急の指定席がなかったのは、こいつらが予約したからか、とオチもついて、福島Jヴィレッジの旅は終わりを告げたのでした。

 何はともあれ、清水エスパルスユースの選手・監督・スタッフ一同、お疲れ様でした。ですが、2年前のチームと比べても、まだ向上の余地はあると思います。是非、高円宮杯、そしてJユース杯での健闘を、祈ってます。
 高円宮杯は、8月24日に松本平広域公園総合球技場にて、仙台育英と昨年に続いての対戦となりました。勝てば翌日、星陵とクラブ4位(名古屋か札幌)の勝者と、そのまま松本で戦います。これに勝てば30日に西が丘での準決勝、最後は9月1日、国立での決勝です。


▼試合結果
清水エスパルスユース 1−0 浦和レッドダイヤモンズユース
 得点:前半37分:大瀧義史(仁科克英・ショートパス)


▼選手寸評
山本海人−−7.5 高い身長と積極性で広く守備範囲を保つ。横っ飛びの反応速度も良し。

天野数士−−6.5 攻撃では殆ど絡めなかったが、渡邊と組んでサイド攻撃を封じ込めた。
渡邊優希−−7.0 何度かライン統率を誤るが、その後のカバーリングは秀逸。
高山純一−−7.5 崩される左を繕い、裏もケア、さらに前に出て潰しと、奮迅の動き。
森安洋文−−5.0 最初の当たりが外れ、身体能力でも勝ち切れず、ズレを修復できず。

杉山拓也−−6.0 機能してないわけではなかったが、早期交代。
杉山浩太−−6.5 際立つセンスは混乱の中、唯一の安息所に。守備は十分に潰し切れず。
枝村匠馬−−5.5 意図は感じるが微妙に行き違う場面が多く、潰し・繋ぎには不満。
大瀧義史−−5.5 貴重な決定点を奪ったが、単純なミスも多く、局面の守備で弱さも。

仁科克英−−5.0 ボールを落ち着かす役割に失敗し、ポゼッションサッカーを導けず。
阿部文一朗−5.5 裏を狙い合う乱打戦の様相の中、機能はしたが、成功率低し。


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08月04日(日)
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