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えすぱっ子
by ひかる。
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■今年度的清水エスパルスユース 2006年度版
1年から左SB・左SH・左WBでレギュラーを任され、実績豊富な桑原卓 (3年) をサイドではなく、より影響力が大きい中央で使う構想は、納得できるものだ。1本のパスで局面を変化させるようなセンスはないが、ミスが少なく、よく動いて休むことなくプレーに関与し続け、自らドリブルで持ち込むこともできる。もう一人は、相性を考えると神田 (3年・元U-14NTC) か、西澤 (1年・U-16NTC) か。神田はセンスに溺れて安定感に欠けるところがあるが、運動量があり、相手を崩すパスを出せる。西澤は経験値こそ足りないが、競り合いに強く、縦パスを出しながら前に飛び出てもう一度ゴール前で絡むプレーが売り。桑原卓が左SHに回り、この2人で中央を組む可能性も十分にある。
池田 (3年・元U-16NTC) と佐野諒 (2年) も勿論、有力な候補。中盤プレスの寄せが忠実かつ素早い池田、パスでゴールチャンスを生み出すことのできる佐野諒は、それぞれ他の選手にない才能を持っている。だが、総合力で見た場合、池田の場合は攻撃で、佐野諒の場合は守備でサポートの動きに難があり、その点で後れをとっている。滝戸 (2年・元U-14NTC) にしても、チームの流動的な変化に対応できれば、攻守両面で基礎能力が高いだけに定位置に手が届くだろう。昇格したばかりの杉山 (1年)・深澤 (1年) は戦術性に富んだ賢い選手だが、ユースではもう一段上のレベルが求められる。
ところで、中盤の底に池田などディフェンシブな選手を置き、中盤をダイヤモンドで組む攻撃的なシステムも試されている。その場合、トップ下に佐野諒は勿論、前田や町田といったFWの選手も選択の対象になるだろう。FWは飽和状態なだけに、考えられる話だ。
サイドに話を移すと、右は昨年のレギュラー、小泉が当確。スペースに抜けるだけでなく、相手を抜くことのできる切込役だが、中に絞ったり引いて受けたりして、起点として周囲を使う動きもできるようになった。その代役に、滝戸と前田。滝戸は突破力に乏しいが、正確な中長距離のキックを持ち、サイドから試合を組み立てることができる。調子にムラのある前田だが、比較的自由のあるサイドでセンスを発揮させる考えは悪くない。そして、途中交代の切り札に佐野孝。プレー幅は狭いものの、ストレートな突破力、そして切り返しからシュート・クロスといった意外な変化球は、流れを変えるのにもってこい。Jrユースの中盤の主力、青木 (中3) や山田 (中3)、更に柴原 (中2・U-13選抜) を起用するなら、このポジションか。
左にも、桑原卓が健在。けれども、前述のとおり桑原卓は中央に回る可能性があるため、その場合は新戦力による競争となる。長く戦列を離れていた小出 (3年) だが、やはり完成度は高い。同期との連携で一日の長があり、ドリブル・パス・シュートとマルチな才能を活かして、流動性の高いサッカーを体現する。今年の左SHはある程度の無茶しても、背後の佐野克が何とかしてくれる。前田のずば抜けたセンスを遺憾なく発揮させるには、もってこいだ。彼に続くのが、佐野傑 (1年)・杉山 (1年) の新入生レフティ。特に佐野傑には、守りに目をつむってもドリブルという明確な武器があるだけに、佐野孝同様に交代の駒として重宝されるかもしれない。
▼DF
中央 ◎岩本、○鍋田、△恭平、△渥美、△滝戸、△藤牧、×岩崎、×狩野、×克彦
右 ◎桑彬、○渥美、△尚希、×卓馬、×狩野
左 ◎克彦、○桑卓、△江守、△曽根、×鍋田
DFラインから抜けたのは石垣だけだが、存在が大きかった選手だけに、相応の変化が求められる。石垣と共に鉄壁を築いた佐野克も、U-19代表と同じ左SBを任されそうで、中央部がまるまる入れ替わりそうだ。
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03月01日(水)
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