ID:70753
えすぱっ子
by ひかる。
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■Jユース杯 横浜F・マリノス戦 (A)
 以後もサイドにハーフナーが流れて端緒となり、サイドからの長いボールをハーフナーの空けたスペースに送るパターンで、横浜が完全に攻勢。清水は今年初めて4-2-3-1を採用したが、ポスト役の長沢、パス出しの佐野諒、ウイングの小泉・八木と役割が固定されていて、このシステムの特長である流動性が皆無。行徳監督は27分に町田を投入、早々にいつもの4-4-2に変更した。すると、投入4分後の31分、CH神田のショートパスをCH池田がワンタッチで縦へクサビ、FW長沢が長い足を活かしてボールを落ち着かせてFW町田に落とすと、町田は再び長沢にボールを預け、自らはDFの裏に走り込む。だが、長沢は町田を囮に左へ展開、そこに左SH八木が走り込み、クロスはPA内ファーに移動した長沢。落ち着いてトラップし、ゴール左へ流し込んだ。1−0。初シュートでの先制である。

 試合は動き出す。32分、横浜、左に開いたハーフナーのアーリークロス、高野のヘッドクリアの当たりが悪く、小さく右に流れてしまい、拾った富井が右45度からシュート。勢いが今一つでGK山崎晃がキャッチする。33分、石垣が大きくクリアしたボールを町田が競り勝ち、高く上がったボールが落ちてきたところ、長沢がダイレクトボレー、僅かに左。36分、長沢のオフサイドで奈良輪が自陣からFK、これが誰も触れず、PA内の斉藤と佐野克の間のスポットに落ち、反応して飛び込んだ柳がシュート、これもGK山崎晃がキャッチする。一進一退。清水は町田が入ったことで、前線に動きが出ている。先制点も町田が裏に飛び出した後、八木のクロスに備えてニアへ横移動し、ファーに長沢のスペースを作っていた。
 40分、横浜、富井の右CK。小泉がクリアしたボールをDFが跳ね返すが、再び神田が拾って、前へクサビ。長沢も簡単に左へ流すと、そこへ町田。PAに入る直前の早いタイミングでファーを狙ったが、勢いが今一つでGK秋元がキャッチする。その後は動きなく、1−0のまま前半終了。交代を機にスムーズにギアをチェンジした清水が、横浜を出し抜いた印象だった。

横浜FM      清水エスパルスユース
6(2) シュート 3(2) ◎長沢、×長沢、○町田
8(0) 右クロス 5(1) ×八木、×神田、○小泉、×小泉、×渥美
5(2) 左クロス 4(1) ◎八木、×八木、×八木、×八木
1(0) 右側CK 2(0) ×八木、×八木
2(0) 左側CK 1(0) ×八木
2(−)  犯OS  4(−) ・長沢、・長沢、・八木、・長沢
3(2) ファウル 4(1) ・克彦、・長沢、×石垣、・小泉

[後半]
 後半開始早々、スローインから裏に抜けた左SB藤川がボールを戻すと、柳がハーフスピードのピンポイントクロス。GK山崎晃の裏で193cmハーフナーに頭で合わせられる危険な場面は、しかしシュートが枠を外れて、事なきを得る。ならばと4分、八木の左CKから今度は清水の189cm長沢がヘッド、バーをかすめて枠の上に外れた。後半も同じく一進一退。だが、横浜は前半と戦術を変え、ハーフナーを中央に固定、長いボールから最短距離でシュート、或いはセットプレーを獲得するという非常に現実的な戦い方を選択する。一方の清水も中盤で危険な奪われ方をするのを嫌うため、互いに中盤が省略されがちだが、それでも清水の方はサイドの裏を突こうとする意識が高く、組み立てに色気を出していた。
 試合は人、特にハーフナーに対して強い石垣と、スペースマークに長ける高野が鉄壁で、両SBも守備重視。更に池田が時に要所を得たカバーに入るため、横浜はクロスを入れ、CKやFKは得るものの、好機にまで至らない。逆に27分、右に開いて溜める小泉を渥美が追い抜き、そこへスルーパス。ゴールライン寸前で上げた右クロスはゴール直前を高速で横切り、まず大外の町田が乗り出すように頭で折り返し、次いで中央でも長沢が頭から突っ込んだが、シュートは右に流れていく。これをピッチ外にいた渥美が戻して、長沢で頭がネットを揺らすが、当然オフサイドでゴール取消。だが、この判定に清水応援席は納得いかないらしく、会場は一時、野次も飛んで騒然となる。


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11月03日(木)
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