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えすぱっ子
by ひかる。
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■高円宮杯 青森山田戦
しかし、30分を過ぎたあたりで3度ほどOMF仲谷に3バックの右横を走られ、脆くも調子を崩す。35分、爆発的ダッシュを開始した仲谷に、同じOMFの小寺が寸分違わぬタイミングでPA右側にスルーパスを出すと、誰も付いていかず完璧に抜け出され、仲谷はGK前田のニアを割って同点弾を叩き込んだ。1−1。それどころか39分には、バイタルエリアでカットした池田が、クリアせずに安易に繋ごうとしたパスを狙われ、奪ってFW小澤が縦へ、FWレオナルドが左斜め後ろに戻し、フリーで小寺がゴールファーへと、ショートパスをポンポン繋がれて簡単に失点、逆転される。1−2。それまでシュート0の青森山田に、僅か4分の間に2本のシュートで逆転されるメンタリティーは、悪い時のトップが乗り移ったかのようだ。
3バックで守る清水は、相手陣内でプレーできてる間は良かったが、守勢に回ると哀れに組織的弱点をさらけ出す。トップと同様、4−2−2−2の相手に対し、2枚のOMFを左右WBか、ボランチが担当するのか曖昧なままで、左右WBが見れば相手SBにフリーでオーバーラップされ、ボランチが見ればサイドに流れる相手に釣られてバイタルエリアが薄くなる。全体的に引いてしまい、トップ下の真希・真司がゴールに向かう距離が長くなると、攻撃にも脅威がなくなった。その後も42分に岡村が負傷、45分に桑卓が投入されるまで10人で戦ったこともあって、山田攻勢のまま前半を折り返した。
青森山田 清水エスパルス
3(3) シュート 5(4) ×真司、◎真司、○谷野、○岡村、○村越
4(0) 右クロス 0(0)
2(0) 左クロス 2(0) ×真希、×岡村
1(0) 右側CK 1(1) ○真司
0(0) 左側CK 1(0) ×真司
1(−) 犯OS 0(−)
9(1) ファウル 6(0) ・上埜、・岡村、・真希、・真司、・真希、・真希
[後半]
後半も嵐の影響もあるだろうが、互いに平凡なミスの多い低調な立ち上がり。やや追い掛ける清水が優勢に進め、上埜・池田のダブルボランチがトップ下の真希・真司と絡むことで、何度か右サイドから崩そうとする場面が見られる。すると9分、山田左SB那須川の左クロスを跳ね返して速攻、受けた真司が足首を使ってチョコンとボールを浮かすドリブルで、鮮やかにDFを抜き去って縦に突破すると、大きく右へとサイドチェンジ。そこにいた真希が、PA外右30度から右足一閃。弾丸ライナーが一直線にファーサイドネットに突き刺さり、同点に追いつく。2−2。ざわつく観客席をよそに、このぐらい決めて当然とばかり右腕を突き上げたままの真希。
追いついた清水は、なおも小寺・仲谷の両OMFをフリーにしがちなのが気になるものの、真希・真司を軸に攻め続ける。17分には池田がサイドに散らしたパスを受けて桑卓が中に切れ込み、代わって左サイドに流れた上埜へ戻す。上埜が入れたクサビを石垣が小さく戻すと、再び真希の弾丸シュートが炸裂したが、ゴール左ポストを舐めるように外れた。しかし19分、上埜が気安く戻したバックパスによって村越が3人に囲まれて奪われると、小さく左へ展開してレオナルドがPA内に切れ込む。バックチャージ気味のタックルを受けながら踏みとどまったレオナルドは、GK前田の前で小さく右後ろに戻すと、フリーの小澤が楽々とゴールに流し込み、2−3。
ところが、その直後の20分、素早い寄せという個人能力でボランチ丸山?からボールを奪った真希が、その勢いのままPA左角からPA内に侵入して、個人技でファーへとシュートを決めてしまった。3−3。そうとしか書きようのない、格の違いだけで決めたゴール。だが、そんな選手がいながら、清水はイーブンの状態を守りきれない。4分後の24分、仲谷のミドルが枠外に外れて前田のゴールキック、それをCB橋本?が跳ね返すと、あっさりと仲谷に単身裏に走られる。ゴールライン際から折り返したクロスをカットしようと、投げ出した岩本の足は僅かに届かず、ニアのレオナルドがスライディングボレーでそのままニアに押し込んだ。3−4。
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10月02日(土)
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