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えすぱっ子
by ひかる。
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■中日本スーパーリーグ U-17 名古屋グランパス戦+JY: クラセン静岡
 試合再開後、暫くして共に観戦したK氏に筆者はこう言った。「先制すると、あまり面白い試合にならないかもしれない…」 昨年Jrユースは、1−0 (ウノ・ゼロ) で勝てるチームで、またそれを良しとするチームだった。岩本・佐野・池田のトライアングルは同年代相手では強力に過ぎ、彼らがバランスを保ったポジションをキープする限り、そう簡単に決定的なシュートは許さない。また、シュート動作に優れるGK晃太は、コースが限定されたシュートに滅法強い。実際、この日もボールを名古屋に「持たせ」ながら、PA内とその周辺5Mを境に結界を布いてしまった。清水は攻めず、それ故に名古屋も攻め倦ねる。16分の中田のFK、23分に色気を出した (というか監督に持ち上がれと指示された) 岩本の攻め上がりの失敗によって与えた新川の左CKから上村ヘッド、28分の跳ね返ったクリアボールを上村がダイレクトミドル、名古屋のシュートは全て確度を落とされたもの。久保・新川のドリブルは潰され、サイドに人数を掛けてもクロスは跳ね返し、岩本・佐野の存在は際立っていた。
 恐らく、名古屋の前半最大の好機は、32分、太田が低く入れた右クロスがPA内の久保の足下に収まった場面。が、それすら岩本が横から自らの体を割り込ませると、GK晃太にボールを拾わせて、未然にピンチの芽を摘んでしまった。すると34分、今度は長沢が粘って、右CKをもぎ取る。谷野の右足キックは、ゴールから逃げていく軌跡を描くボール。これがファーの長沢に届くと、胸トラップからサイズを活かした懐の深さでDFを飛び込ませず (変に足下にスライディングを仕掛ければPKだ) 、独特の間合いから右足から左足に持ち直してインサイドキック。丁寧にファーに流し込んで、2本目のシュートで得点を追加する。2−0。と思ったが、公式記録によると、ちゃっかり町田が触って押し込んでいたらしい。さすが町田だ (笑) 。


(2点目の場面、ファーで待ち構える長沢。…なんで、フリーなの?)

 更に37分、町田の仕掛けたドリブルが跳ね返されるが、左サイドで一也が拾って再開。もう一度、町田にクサビが入ると、ターンしながら左タッチライン沿いへとスルーパスを送る。ワンツーの形だが、飛び出したのは第3の動きの桑卓。スピードに乗ったドリブルで完全に左サイドを破り、低く沈み込むクロスに走り込むニアの長沢。豪快に右足ボレーを叩き込み、3本目のシュートで3点目。なんか、色んな意味で凄いぞ (笑) 。3−0。
 この後はもう清水が好き放題。38分に柴田と絡んで桑彬が右サイドの裏に抜け、クロスは長沢に合わず。39分、速攻、クサビを受けた長沢のスルーパスから柴田が右サイドを突破、マイナスのクロスを町田が「長沢ばっかズルい。俺にも点を決めさせろ!」的な強引なボレーは、豪快に枠を外す。直後、桑卓が奪って、一也から中央長沢、サイドチェンジして柴田が抜け出す速い展開だが、右クロスはDFに引っ掛かる。40分、スローインから集中力の切れた名古屋DFの間を桑彬がスルスルと抜けていき、右足インに掛けたシュートは落ち着いてGK佐々木がセーヴした。
 そんなわけで、3−0で前半終了。面白くなくなるどころか、爆発の予感を漂わせて折り返すことになった。

名古屋      清水エスパルス
4(2) シュート 5(4) ◎長沢、◎長沢、◎長沢、×町田、○桑彬
8(2) 右クロス 6(1) ×柴田、×谷野、×柴田、×桑彬、○柴田、×桑彬
3(1) 左クロス 3(2) ×桑卓、○一也、◎桑卓
1(0) 右側CK 2(2) ○谷野、◎谷野
1(0) 左側CK 1(1) ◎谷野
0(−)  犯OS  0(−)
10(0) ファウル 7(3) ×神田、・長沢、×桑卓、・神田、・長沢、・岩本、×神田

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05月23日(日)
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