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えすぱっ子
by ひかる。
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■Jユース杯 決勝トーナメント ジェフユナイテッド市原戦
 清水は中盤の数的有利のため、市原は展開の速さのため、攻撃ゾーンの手前まではボールを運べるのだが、そこからは相手の守備の枚数が整っていて、打開できない。審判の神経質な笛もあって、双方、オフェンスファウルが激増。特に清水は、この試合、一つもDFゾーンでのファウルを犯さずに、15回ものFKを与えている。個人能力で上回る清水が、21分に真希の突破から枝村、25分にGK海人のロングキックに悠輔が潰れて阿部と、ミドルで狙った場面はあったが、あれよあれよと時計は30分を回っていった。

 しかし、34分、阿部の突破から右CKを掴んだ清水は、大瀧のキックにニアで悠輔が僅かに頭ですらせ、GK塚原が逆を取られる決定機。ゴールファーに控えていたDFが掻き出すと、PA外で拾ってドリブルでDFの網を切り裂いた枝村だが、GK塚原の素早い飛び出しに阻まれる。更に37分、森安の右スローインを大瀧が戻し、暫く持たされていた森安が、突如としてPA内に小さく、鋭く、横パスを送る。そこに、いつの間にか流れてきた悠輔が、刹那の足の振りから、角度10度シュート。緩慢な展開からは信じられないほどの苛烈なボールだったが、GK塚原が辛くも弾いた。市原は、秋葉がより危険な阿部の飛び出しをケアしている時間が長く、一方で悠輔はちょこまか動くものの、林が1対1で殆ど上回っており、その油断を突かれたものであった。消えてるように見えても、悠輔は一瞬の仕事ができる、正しくストライカーである。
 何はともあれ、塚原の機敏な動きで凌いだ市原は41分、ロングボールにGK海人と石垣の呼吸が合わず、ゴール方向への危険なクリアとなって、期せずして右CKを得る。小西が蹴ったボールはDFが跳ね返したが、小泉が拾って右アーリークロス。それがPA内に残っていた市原選手の足下に入るが、反転して正にシュートを放とうかというところで、清水のクリアが間に合った。その後、44分に大瀧がスローイングで戻したボールを、森安が右45度からドリブルミドルを放つ場面があったが、GK塚原が際どくCKに逃れる。結局、前半はスコアレスのまま、試合は折り返しに。清水優勢、は確かだが、市原から見れば、前半スコアレスで折り返したのは、事前の計算通りというところだろう。…って、大分戦と同じ展開じゃん。勝負は後半へ。

市原        清水エスパルスユース
4(1) シュート 10(4) ×大瀧、×真希、×枝村、×枝村、○阿部、○悠輔
               ○悠輔、○森安
2(1) 右クロス 4(1) ×森安、○森安、×大瀧、×森安
3(0) 左クロス 3(0) ×美臣、×美臣、×真司
3(2) 右側CK 2(1) ○大瀧、×大瀧
0(0) 左側CK 1(1) ○枝村
6(−)  犯OS  0(−)
10(2) ファウル 10(0) ・阿部、・悠輔、・悠輔、・阿部、・真希。・悠輔、・阿部、・悠輔
               ・悠輔、・真司
 ◎は得点/得点に繋がったもの。○は枠内/味方に繋がったもの。
 ×は枠外/味方に繋がらなかったもの/DFゾーン(フィールドの自陣側1/3)での反則。
 ( )内は◎と○の総計、ファウルのみ×の総計

[後半]
 開始2分、市原のロングボールから伊藤が単独、裏を取るが、GK海人がお株の素早い飛び出しで、それを未然に防いだ。に、思われたが、ペナルティーラインの確認に戸惑ったのか、188cmの海人とのクロスプレーに競り勝ったのは、なんと168cmの伊藤の方。放ったシュートが、転々と空っぽのゴールに引き寄せられると、しかし、高柳がカバーし、何とか失点を逃れる。


(被決定機後の5分、真司のクロスがカットされて得た左CK。枝村のキックに石垣が合わせたが、ヘッドは枠上に。ペースを取り戻せない)


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12月25日(木)
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