ID:70753
えすぱっ子
by ひかる。
[1244671hit]
■Jユース杯 決勝トーナメント 大分トリニータ戦
PK失敗。昨年、クラブユース最強を謳われたチームが、敢えなく高円宮で緒戦敗退したのも、PK失敗後の動揺から失点を犯したのが大きかった。この日も大分に攻勢を許し、15分にはロングボールを河内が村越から競り落としたのを、河野が頭で右に繋ぎ、石田がPA右角でボレーを合わせている(枠外)。だが、中盤の構成力で上回る清水は、右サイドで起点を作る大瀧を軸に、中盤の底からの対角線フィードと森安の果敢な攻め上がりで、流れを引き戻す。23分には、中盤の底で奪った真希からのクサビを、枝村が三好を背負いながらキープし、右の森安に戻す。すぐさま縦に低くフィードすると、阿部が反転から裏に抜け掛けた状態で、右30度20M、後ろからのボールをダイレクトで合わせた。ネットを揺らすが、それはニアサイドネットの外側。
その後も、枝村・真希のクサビと悠輔の巧みな足技ポストプレーで、中央からも起点を作る清水だが、31分、早くも皇甫官監督が動く。村越・高柳に競り負ける場面の目立った河野を下げ、大分でフィジカル最強を誇る吉良を、最前線へ。その効果は、主に清水の攻撃面で表れた。吉良が村越・高柳に対抗して譲らないため、森安・美臣が3トップの両翼、河内・石田に対して下がってしまい、攻撃に絡めなくなったのである。清水の攻撃から厚みが失われ、一方で不用のファウルで大分にFKを与えるなど、繋げない焦りも見られるようになった。
しかし、次第に大分の3トップに慣れてきた清水は、両SBが大胆に攻め上がることで、優位に立つ。43分、アンティシペーションから奪った美臣が、勢いのまま攻撃参加。途中、福元のチェックに引っ掛かるが、体勢を崩さなかった美臣が、強引に突破して中に切れ込み、真司とワンツーを狙う。PA手前で、リターンが再び大分DF(西澤?)に交錯するが、こぼれを先に美臣が反応し、これを右に流すと、大瀧がキックフェイントで尾崎と東を翻弄してPA内に切れ込み、シュート。今度はGK西川に反応を許さなかったが、ボールはバーに弾き返された。悠輔が再びそれを詰めに行ったが、オフサイド。その後、程なくして、前半終了。清水優勢、は確かだが、大分から見れば、前半スコアレスで折り返したのは、事前の計算通りというところだろう。勝負は後半へ。
大分U-18 清水エスパルスユース
6(1) シュート 7(2) ×森安、○真希、○大瀧、×阿部、×枝村、×真司、×大瀧
2(1) 右クロス 7(0) ×森安、×大瀧、×大瀧、×大瀧、×大瀧、×大瀧、×森安
2(1) 左クロス 3(0) ×真希、×真司、×美臣
1(0) 右側CK 2(1) ○大瀧、×大瀧
0(0) 左側CK 0(0)
0(−) 犯OS 1(−) ・悠輔
8(3) ファウル 10(5) ・悠輔、・大瀧、×美臣、・阿部、×森安、×村越、×美臣、・真司
・阿部、・悠輔、×森安
◎は得点/得点に繋がったもの。○は枠内/味方に繋がったもの。
×は枠外/味方に繋がらなかったもの/DFゾーン(フィールドの自陣側1/3)での反則。
( )内は◎と○の総計、ファウルのみ×の総計
[後半]
勝負の後半。大分で恐ろしいのは、何よりも監督・皇甫官の勝負に拘る姿勢だ。後半開始と同時に、前半に投入した島田を僅か14分間の出場で下げ、切り札・小手川を投入し、システムを4−2−3−1に切り替えた。すると試合は、杉山茂樹か狂喜乱舞しそうなぐらい、大分ペースに変わる。大分は、中央でフィジカルに強い吉良と足技に長けた河内が良い補完関係を築けており、清水の左右SBが内に絞る機会が増えたことで、その大外をスピードのある石田、小手川、甲斐らに使われることになった。
[5]続きを読む
12月21日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る