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えすぱっ子
by ひかる。
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■Jユース杯 予選リーグ 横浜F・マリノス戦(A)
9分、敵陣左サイドで短いクサビを受けた大瀧、振り向こうかというところで天野から激しいタックルを受けるが、倒れながらスルーパスを送る。審判はアドバンテージを判断、真司が受けてPA内に持ち込む。縦に、天野が空けたスペースを突破した真司、ゴール前に殺到する阿部らにラストパスを送る、と誰もが思ったが、そこはファンタジスタ、角度のない位置からシュートを選択。鋭くファーを狙ったが、GK飯倉も横っ飛びで反応、ディフレクトした。
(12分の好機に至らなかった一場面。アベブンは、背番号18が馴染まないのか不調。某所ではアベブンではなく、ニセブンではないかとの疑いも持たれた(笑))
押し込む清水は12分、GK海人からの一本のパスから、田中の裏に簡単に枝村が抜け出したが、CB佐藤がカバーリング。その流れで右CKを奪うと、13分、大瀧の蹴ったボールを石垣が中央で競り落としたが、落としただけで右に流れてしまう。それを必死に追い掛けた真司が、最後はスライディングで粘り、右センタリングエリアの大瀧に戻してやり直し、と誰もが思ったが、そこは魔術師、彼にしか見えないものがあった。その魔法の左足を振るうと、低い弾道がGK飯倉の腕を抜けて急激に曲がり、ファーサイドネットに突き刺さる。1−0。大瀧以外の何者ができようか、美しくも破壊的なファインシュートだった。
1点ビハインドの横浜は、当然、反撃を仕掛ける。直後の14分、鈴木の右クロスを村越が跳ね返すが、その後のクサビのパスを染宮がカット、スペースはあったが判断に迷い、村越のチェックで、FKを得る。坂井の直接FKは上に外れたが、横浜に初シュートが記録される。これを機に、清水が下がり気味になったこともあり、試合は膠着状態に。清水は右サイドで起点を作れず、阿部のポストは絶不調。ならばと、真司のスピードを活かして最終ラインの裏を狙うが、巧妙なオフサイドトラップに引っ掛かる。しかし、横浜も復帰した真希と運動量の回復した枝村に絡め取られ、流れの中で決定機を導けない。
こうなると、互いに狙いはセットプレーである。清水は28分、阿部の突破から左CKを得ると、枝村がショートコーナー、大瀧の左クロスにファーへ石垣ら数人が飛び込むが、谷口が驚異的な跳躍力で強引にゴールライン外に逃れた。横浜は31分、坂井の右CKを中央が頭で流し、ファーで誰か(…)のシュートは当たり損ねたが、それが幸いしてニアの佐藤が至近距離で右足を合わるも、ゴール左に外れてしまう。
36分、横浜は左MFの坂井が内側で受けてパス、空けた左スペースにボールにボランチの染宮が流れるが、清水も柴田・美臣の2人が振られることなく、進路を塞ぐ。1対2の状況、少し溜めた染宮は緩から急に切り替え、1年生2人の間を強引に突破、だが、それを読んだ枝村が、ボランチの位置からの一気のカバーリングで距離を詰め、PA左端で肩から潰しに掛かり、染宮は堪らず倒れる。審判の判定は、…PK。プレー的にも、位置的にも、非常に厳しい判定。染宮自らが、このPKをきっちりとゴール右に決め、横浜が同点に追いついた。1−1。前半31分での初の枠内シュートは、前回と全く同じである。
そして、前回同様、またも横浜の圧倒的な攻勢が始まる。元より高円宮杯では3人が3年生で固められていた最終ラインが、今日は1人もいない急造のもの、安定しているはずもない。加えて、染宮に破壊された右サイドは1年生コンビ、負った傷は容易に修復できない。横浜の左MF坂井は、自由を得て躍動、38分に右CKから加藤広のヘッドを導き(枠上)、39分にはミドル(右外)に続けて、谷口のパスから左クロスを送り込むが、GK海人の広い守備範囲。42分にもゴール前で沈み込む危険な左クロスを送り込んだが、鈴木の半歩手前で石垣がクリア、2人は交錯し、鈴木には警告が与えられている。
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11月09日(日)
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