ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■サウスウエスト航空の「ベルトを締めるのがどうしても嫌だというお客さまのための特別席」
『客室乗務員の内緒話』(伊集院憲弘著・新潮文庫)より。
(「健全経営」「社員を大事にする経営理念」「ユーモアを尊重する企業風土」で知られる、アメリカのサウスウエスト航空の「面白い機内アナウンス」あれこれ。
【以前、取材で本社を訪れるために搭乗した機内においても、いくつか面白いアナウンスを耳にした。
1.ラップのリズムでアナウンス
離陸前に実施されるシートベルトや酸素マスク、救命胴衣の着用方法を紹介するアナウンスを、ラップのリズムに乗せて行った客室乗務員がいた。
航空機に乗り慣れている人の多くが案内ビデオや乗務員が実施するアナウンス、デモンストレーションに関心を示さないのが実情である。しかし、サウスウエスト航空のような遊び心を加えれば、ほとんどの乗客が聞き耳を立てること間違いなしである。通路でのデモンストレーションに必然的に視線がいくことにもなるので、目的は立派に果たされる。
2.ビールのお釣りとアナウンス
テキサス州ヒューストンからダラスへ向かう、35分のフライト中に体験した出来事である。離陸後、女性乗務員がビールを男性客にものに持参し、代金の2ドルを受け取ろうとした。あいにく、彼は20ドル札しか持ち合わせていないようだ。近くの座席からその一部始終を見ていた私は、次に客室乗務員がとった行動に驚いた。
客室乗務員は男性に一声かけたかと思うと、後部ドアの位置まで引き返す。彼女はマイクを取り上げるや、次のようなアナウンスをやってのけた。
「すみませーん、お客さまのなかでどなたか20ドル札をくずしてくださる方はいらっしゃいませんかぁー。ビールを注文されたお客様にお渡しする釣り銭が不足しています。ご協力をお願いいたしまーす!」
すると、キャビン中央に座っている中年男性客が、すかさず右手を高くかざしながら大声で叫んだ。
「はいよー、まかしといて。私が細かくしてあげるよ!」
爆笑が起きた。客室乗務員は彼のもとへ駆けつけ、礼を述べると、ビールの注文主のもとへと戻った。
「この次は、細かい札をご用意頂けると私たちも助かりますので、よろしくお願いしますね」
女性乗務員はいたずらっぽい顔をして言うと、ビールのおつり18ドルを数えながら手渡した。
「わかった、わかった。これからは少なくとも1ドル札を20枚は用意してから乗ることにするよ。そうすれば、この次は僕が20ドル札をくずしてあげられるからね」
二人のやりとりを耳にした周囲の乗客たちは大喜びであった。
3.スパイスの効いたアナウンス
ある空港に到着後、客室責任者が行ったフェアウェルのアナウンスに客室内はどよめいたという。
「本日はサウスウエスト航空をご利用いただき、ありがとうございました。本日、サービスをさせていただいた私ども客室乗務員の名前は、キャロン、スーザン、フローレンスの3名でございました。私たちのサービスにご満足いただけたことを願っています。しかし、残念ながら私たちのサービスに十分満足されなかったというお客様には、私たちの名前を、カレン、メリー、ダイアナというように覚えていただけたら助かります」
このようなアナウンスもあった。
「皆様、只今から座席ベルト着用方法についてご説明いたします。皆様の安全のため、離着陸時には必ず座席ベルトをお締めください。どうしても、ベルトを締めるのは嫌だというお客さまはご遠慮なく客室乗務員にお申し出ください。そのようなお客さまのためには、特別なお席が用意されております。翼の上でございます。また、そのお席では、特別な映画がご覧いただけます。映画のタイトルは“風とともに去りぬ”でございます」】
参考リンク:サウスウエスト航空(Wikipedia)
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僕はこれを読んで、「本当なのかこれは?」と、思わずネットで「サウスウエスト航空」を検索してしまいました。
参考リンクもぜひ見ていただきたいのですが、こういうユニークな航空会社がアメリカにはあるんですね。ちなみに、サウスウエスト航空は、アメリカの国内線のみの航空会社だそうなのですが、けっして「一路線しかない零細航空会社」ではありません。
Wikipediaには、
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12月12日(金)
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