ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■『トランスフォーマー』開発における「日米玩具摩擦」
「オトナファミ」2007・SUMMER(エンターブレイン)の特集記事「トランスフォーマー・ヒストリー〜コンボイが謎」の「トランスフォーマー開発者インタビュー」より。
(タカラトミーのボーイズ・キャラクターチーム係長である幸日佐志さんへのインタビューの一部。幸さんは10年近くトランスフォーマーの開発に携わってこられたそうです)
【インタビュアー:長い歴史を持つトランスフォーマーですが、その誕生の経緯を聞かせてください。
幸日佐志(以下、幸):まずトランスフォーマーの前に、”ダイアクロン”と”ミクロマン”というロボット玩具が最初にありまして、これを海外で売り出そうという計画になったんです。そこでアメリカの玩具メーカーであるハスブロ社さんと提携したところ「ダイアクロンとミクロマンをひとつにまとめて、新しいロボットとして売り出そう」と提案されまして……。そこからトランスフォーマーが誕生しました。
インタビュアー:それが、アメリカで人気に火がついて、日本に逆輸入されることになった、と。
幸:そうですね。アメリカ全土でアニメ放送がスタートして、子供たちが手に取るようになったんです。映画版に際して、スピルバーグ監督も語っていましたけど、当時は変形するオモチャが珍しかったんですよ。あちらでは男の子向けのオモチャはアクションフィギュアがメインですから。日本でも変形ロボットを扱ったアニメは登場していたんですが、実在するクルマや戦闘機がロボットに変形するというコンセプトは、トランスフォーマーが先駆けでした。
インタビュアー:アメリカとの共同開発で苦労した点は?
幸:やはりロボットへの考え方そのものが違う、これは大きいです。かつてあったことなんですが、ハスブロ社さんから送られてきたデザインスケッチにスーパーマンのような絵とトラックの絵が描かれていて、「変形の過程はそっちで考えてくれ」なんてメッセージが書かれていたことがありました(笑)。このズレは20年間、トランスフォーマー開発の歴史においてずーっと繰りかえされていることなんです。また開発初期の頃は通信設備が未発達でしたから、情報のやり取りで行き違いとかもあったそうです。ファックスに書かれていたものよりひと回り大きいサイズでデザインしたりとか、車の前後を逆にデザインしちゃったりとか……(笑)。
インタビュアー:変形のほかにもさまざまなギミックが魅力です。開発はやはり苦労されますか?
幸:実は、トランスフォーマーのギミックには最新技術といったものはあんまりないんですよ。それよりも、予算との折り合いをつけながら開発することに知恵を絞ります。例えば、キャラクターの目が光っているように見せたいとしますよね。電球やLEDを入れれば簡単なんですが、それだとコストもかかて、玩具の値段も高くなってしまいます。そこで、目と後頭部にクリアパーツを入れるわけです。すると後ろから明かりが取り入れられて、目が光っているように見える、と。既存の技術で、購買層にあったもの、ユーザーが求めるものを作ることのほうが大切なんです。】
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スピルバーグ制作総指揮でハリウッド映画化され、今年の8月には日本でも公開される『トランスフォーマー』、この映画、日本で開発されたにもかかわらず、日本国内でよりもアメリカで大人気となった子供向け玩具がモチーフとなっています。
僕も子供の頃、「超合金」を集めたり、「ミクロマン」のテレビCMを観ていましたし、1985年にこの「トランスフォーマー」が日本に「逆輸入」されてきたときには「アメリカで大ヒット!」とかなり大きく宣伝されていたのも覚えています。
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07月16日(月)
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