ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■「人間の大半って絶対に褒められて伸びるタイプだと思いますよ」
岡村:同業者だと、分かったりしますからね。、一緒にやってて。うわ、今日すごくうまいこと回ったとか、いろいろかみ合ったなとか。「お疲れっしたー!」だけの人には、逆にこっちが言うたりしますもん、「今日、大丈夫でした?」とか。そうすると「ぜーんぜん、大丈夫です!」。そうじゃなくて! でも褒めてはくれないですね。】

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 この対談のなかには、岡村さんが長期休養されていたときの話も出てきます。
岡村さんは、「なんで自分ばっかりこんなに頑張らなくてはならないのか」という気持ちがすごく強かった、と休養前の状態を振り返っておられます。

 この「みんな、誉められたほうがやる気も出るし、成長する」というのを読んで、僕も「やっぱりそうだよね!」と嬉しくなりました。
 もちろん、厳しく指摘しなければならない場合もあるのですが、志村さんは、「そういうときは、みんなの前ではなく、陰でそっと言うようにしている」そうです。
 志村さんといえば、お笑いの世界のなかでは「帝王」であり、誰も逆らえない存在なのではないかと思います。
 でも、そんな人だからこそ、かえって気を遣うところもあるのだなあ、と。
「できるヤツが、まず完成したものを示さないと、周りはどうしていいのかわかるはずがない」というのは、「自分がその完成品を作り上げる責任者なのだ」という強烈な自負心のあらわれでもあるのです。
 そして、「できる人間の責任」を、志村さんは背負っているのだな、と。
他人には優しくしなければならない、でも、責任者としての自分には、厳しくしなければならない。

 ただ「褒める」だけなら、そんなに難しいことではありません。
 でも、「褒めるべきところを、的確に褒める」というのはそんなに簡単なことではありません。
「褒める」っていうのは、「叱る」よりラクなことだと思われがちだけれど、相手のことをしっかり見ていないと、褒めるポイントって、なかなか見つからないものなんですよね。
 相手だって、有能な人間であればあるほど、ヘンなところを褒められたら、かえって「この人には『見えてない』のだな」という気分になるはずです。
 なんといっても、自分が上の立場になればなるほど、部下の「足りないところ」ばかりが目につきやすいものです。

 しかし、率直に言うと、志村さんみたいに「仕事のあとは、飲みに行ってコミュニケーション!」というタイプの上司は、部下にとっては、ちょっとつらいところもありますよね。
 みんな「ようやく仕事が終わったのだから、飲み会くらいは、それ以外の話をしたい」と考えていても、「仕事人間」の志村さんは、それを受け入れられない。
 でも、そのくらいじゃないと、お笑いの世界で、ずっとトップに立ち続けることはできないのでしょうね。

06月01日(金)
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