ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■「歴史に学んだ人たち」が、スターリンを選んだ。
 もちろん、第二次世界大戦も、それが起こったどうかも含めて、全く違ったものになっていたでしょう。
 いまの時代の人間にとっては、ロシア革命〜スターリン時代というのは、1世紀〜半世紀前の出来事ですし、ナポレオンとなると、2世紀も昔の「歴史的事実」ですから、スターリンが選ばれた背景にある「ナポレオンの影響」を想像するのは難しいですよね。
 最近の例でいえば、小泉さんのあとに福田康夫さんが総理になったのは、「小泉さんの靖国参拝などの東アジアへの強硬路線は、ちょっとやりすぎだったんじゃないかな……」というような「反動」も一因なのでしょうが、あと100年先の人があの時代を振り返ってみると、「なんであんな『私はあなたとは違うんです』なんて投げだしちゃうような人を選んだのかサッパリわからない、当時の日本人はバカだったんじゃないか?」とか思われてしまうかもしれません。
 歴史というのは、目に見える「事件」だけではなくて、その時代にリアルタイムで生きている人々の「イメージ」みたいなもので動いている面もあるのです。
 それは、どんなに過去の資料を調べても、後世の人間には理解しがたいものではあるのでしょう。

 ところで、この話、僕も興味があったので少し調べてみたのですが、実際は、「トロツキー=ナポレオンという危惧」だけではなくて、(というか、それよりも)争いに疲弊した革命の指導者たちが、トロツキーの「革命を世界中に広める」という思想よりも、「とにかくいまのロシアを中心とする地盤を固めていくことを優先する」というスターリンを支持したことと、スターリンの権力掌握のための謀略の才能によるところが大きいのではないかと思われます。
 トロツキーも「完全無欠の人格者」というわけではなく、「トロツキーを選んでいれば、スターリンよりは良かった」とも言い切れない面があります。それこそ、「世界革命のための世界戦争」が起こっていたかもしれないし。

 しかしながら、スターリンが行った「歴史的事実」について考えると、「歴史に学ぶことは大事だとは言うけれど、学んだからといって、常に正しい選択ができるというわけではない」としか言いようがないですよね。少は、「正解」を選べる可能性がアップするくらいのもので。
 結局のところ、何が「正解」かというのは、「もしもボックス」がないとわからないのですが。

01月17日(日)
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