ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■「ダンディ坂野さん、『ブレイク』って何なんでしょう?」
ダンディ:さすがにブレイクが終わった直後は、マスコミに利用された感じがしてテレビが嫌いになったこともありましたが、最近はむしろ好きになって、よくテレビを観て他の芸人さんが何をやっているのかチェックするようになったんです。ブレイクしたということは自分の中では大成功だったと今では思います。毎月、毎日お笑いを目指す人が生まれ、その道をあきらめざるを得ない人も生まれている中で、一瞬でも輝くという場面があったことは、この芸能界という世界での大成功です。こうやってブレイクとは何ぞやという特集で、ブレイクの代表者としてインタビューを受けているわけですしね。

インタビュアー:ブレイクから学んだことは?

ダンディ:欲張るといけないですね。僕も事務所も含めてやり過ぎはいけないと思います。僕たちが経験したことは、後に続く後輩たちの役に立っていると思います。

インタビュアー:最後の質問ですが、もう一度ブレイクしたいと思いますか?

ダンディ:したいって思いますけど、あの(過密な)スケジュールと同じだったら嫌ですね。どのような芸風でいくかはルー(大柴)さんに相談に行きます。】

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 あの「ゲッツ!!」で一世を風靡し、あっという間に姿を観なくなってしまったダンディさん、まさに「ブレイクを駆け抜けた男」のタイトルにふさわしい人ですよね。そういえば、最近またちょくちょくテレビに出演されているのを目にするようになった気もするのですけど。

 この貴重なインタビューを読むと、芸人にとっての「ブレイク」の実像がとてもよく伝わってきます。「
 同じ時間帯でオンエアされている番組に出ずっぱり」「あっという間に銀行の口座の数字が上がっていく」一方で、「どの番組でも基本、ほとんど同じことを求められる」「2〜3日寝なかったこともあるくらいで、考える暇もなかった」という状態では、すぐに飽きられてしまうことも目に見えているはずです。結局、同じことばかりを繰り返していて、工夫する時間もなければ、それを求められてもいないのですから。
 長い目でみれば、「露出をおさえる」ほうが正しい戦略のような気もするのですが、実際にブレイクしている最中っていうのは、芸人本人も事務所も「このまま波に乗るしかない! 行ける高さまで登ってやろう!」という感じなのでしょうね。長期戦略を立てたとしても、時代がそれに付き合ってくれるとは限りませんし。

 ダンディさんの場合は、比較的つつましい「ブレイク生活」を送っていたことが、今でもそれなりに「生き延びている」理由なのではないかと思います。
 それにしても、一度「ブレイク」すると、実はその後、テレビでの仕事が減ってからの「地方の営業」で一稼ぎできて、その後も営業先のランクを落としながらも、しばらくは営業でやっていけるという芸能界のシステムは、なかなかうまくできているものですね。
 一度でも「ブレイク」すると、やはり、芸能界で生きていくのにかなり有利であることは間違いなさそう。
 「一瞬でも輝くという場面があったことは、この芸能界という世界での大成功です」
 一度でも輝かないと、「消える」ことすらできませんしね……

07月20日(日)
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