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活字中毒R。
by じっぽ
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■「ちょいウザのコツは、気づいたらなるべく早く、さらりと、そして具体的にお願いすることです」
ここで著者が書かれていることは至極もっともなのですが、気弱な僕は、「もしそんな注意をして、逆ギレされて相手に襲われたり、周囲の人に『こいつウザいな』とか思われたらどうしよう」というようなことを、ついつい考えてしまいます。そういうリスクと、電車の中で30分くらいの「ちょっとした不快」をガマンするのとでは、後者のほうを選んでしまうのです。
多くの人は、僕と同じようなことを現場では考えて自制するのだけれど、一人になってから、「どうして相手のほうが悪いはずなのに、自分がガマンしなければならないんだ!」という怒りが湧き上がってくるのを抑えられず、「新聞に投書したり、コラムに書く」というような行動に出るのではないかと。
実際、「その場で注意する」のと「あきらめてガマンする」の二者択一というのは、どちらにしても被害者側にとってはあまりメリットがない選択肢ではあるのです。
ただ、「自分にとって居心地の良い環境」が自然につくられるのが当然だ、不快な環境というのが異常なのだ、という考えは、「甘い」のではないかとも思うんですよね。
むしろ、「居心地を良くするためには、ある程度のリスクを冒すのは仕方がない」のかもしれません。たしかに、「じゃあ、新聞に投書したら、誰かがなんとかしてくれるのか?」というと、そんなことはまずあり得ないわけですから。
もちろん、電車内での携帯電話の通話禁止のように、多くの人の不快感の積み重ねが、制度の設定につながる場合だってあります。しかしながら、「電車内での化粧への不快感」や「音漏れが気になる音量」なんていうのは、かなり個人差も大きいと思われますので、これらを「マナー」として呼びかけることはできても、「禁止」するのはなかなか難しいはずです。携帯電話の場合も、「ペースメーカーなどに影響を与える可能性があるので」というのが、「使用禁止の理由」でしたし。
アメリカの地下鉄で、「この駅からこの駅への路線は、日本人が一人で乗ると危ないから」なんていう話を現地の人に聞くと、「車内での化粧や携帯電話が『問題』になる日本というのは、なんて平和な国なんだろう」という気もするんですけどね。
この文章のなかで僕がいちばん参考になると感じたのは、「ちょいウザのコツは、気づいたらなるべく早く、さらりと、そして具体的にお願いすること」というところでした。
これって、見ず知らずの人にいきなり注意する場合に限らず、身内や友人・知人に対しても「ちょっと気になるときの注意のしかた」として、知っておいて損はないことだと思います。
たしかに、「そのうち収まるだろう」とガマンしているうちに、こちらの苛立ちはどんどん増していき、爆発して注意したときには詰問調になってしまうことって多いですし、そうなると相手も「いままで何も言わなかったのになんで急にそんなに怒り出すんだ!」と逆ギレしやすくなりますよね。
ガマンする側の立場になれば、多くの人は「限界までガマン」してしまうにもかかわらず、自分が注意される側の際には、「そんなに嫌なら、さっさと言えばいいのに」なんて、かえって不快になってしまうのはよくあることです。
音漏れなんてまさにそんな感じで、スイッチを入れてすぐに「すみません、ちょっとボリューム下げてもらえます」と言われれば、「あっ、すみません」と素直に応じてくれるケースでも、「お前、うるさいんだよ!周りは迷惑してるんだっ!」とガマンを重ねて激嵩に至った人に注意されれば「なんだその言い方は、そっちが勝手にガマンしてただけじゃねえか!」と「売り言葉に買い言葉」になってしまいます。
こういうちょっとした注意って、親しい人が相手だと、かえって難しい面もありますが、「なるべく早く、さらりと、具体的に」というのは、知っていて損はないと思います。
「放っておけば、そのうち収まる」って信じたいのはやまやまなんだけど、放っておいたせいでこじれてしまうケースって、けっこう多いですしね。
06月02日(月)
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