ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■ジャイアントパンダの「本当のお値段」
1頭だけでは繁殖しないのでペアで連れてきたい……ということになれば当然のことながら倍のレンタル料が発生する。これにさらに前述のとおり「専属の飼育員」が付いてくるので人件費もプラスされる。加えて竹類などの葉を1日40kgぐらい食べるので、エサ代も莫大。もちろん、個人レベルにはレンタルしてくれないので、しっかりとしたジャイアントパンダの繁殖研究施設を設立しなければならず……。
よくよく考えたら中国へ毎月通ったほうが安いですね。】
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僕がはじめて実物のパンダを目にしたのは小学校低学年の頃で、その頃は「パンダブーム」の最盛期は過ぎていたと思うのですが、それでも上野動物園のパンダコーナーの周りはすごい人だかりで、本当に「なんとかパンダの顔の輪郭を見ることができた」くらいだったのを覚えています。
ランラン、カンカンが亡くなったときも、かなり大きなニュースになったんですよね……
しかしながら、数年前に上野動物園に行ったときには、冬休み中だったにもかかわらず「最前列でパンダ見放題」だったので(それでも、他の動物の檻の周りよりは、はるかに賑わっていたんですけどね)、「パンダ人気」も昔ほどではないのは間違いないようです。
現在上野動物園にいるのはオスの「リンリン」1頭だけで、せめて雌雄1頭ずつくらいは……と思うのですが、この文章を読んで、「動物園にとっては、パンダを飼育し続けるというのはけっこうな負担なのだ」ということをあらためて思い知らされました。「客寄せパンダ」とは言うけれど、地方の動物園で簡単に飼えるような動物じゃないのは間違いないようです。
もちろん、中国側もそう簡単には「レンタル」してくれないでしょう。
それにしても「売り物じゃない」はずのジャイアントパンダは、なんとお金がかかる動物であることか!
「借りる」ために1頭あたり年間1億円の「寄付」+専属飼育員の給料+エサ代となれば、「親善大使」というよりは、「お金がかかる居候」という感じですよね。最近の上野動物園がパンダの繁殖に一時期ほど熱心ではないように見えるのも、「これ以上パンダが増えても困る」というのが本音だからなのかもしれません。産まれたパンダの子供は、たとえ一方の親パンダが中国籍でなくても、「レンタル料」の課金対象となるらしいですし。
でもほんと、これじゃあ本当に「わざわざ日本に連れてこなくても、こちらから中国に行ったほうが安上がり」ですよね。いやまあ、中国という国そのものが、今の日本人にとっては「敷居が高い」ところはあるとしても。
01月06日(日)
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