ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■『ジョジョ』と『ポストペット』の奇妙な関係
この後、荒木先生は「作品を描くときに地図とか家の見取り図を最初に描く」となどというような荒木先生のこだわりの話が出てきて、「そうは言っても、岸辺露伴って、かなり荒木先生のキャラクターを反映しているのでは……」という気もするのですけどね。
僕がリアルタイムで『週刊少年ジャンプ』を読んでいた15年〜20年前には、「ジャンプの中でも異質な漫画」であったはずの『ジョジョの奇妙な冒険』が、現在活躍しているクリエイターたちに与えた影響の大きさには、本当に驚かされてしまいます。
正直、「ハーヴェスト」(とても小さく全部で500体程のスタンド。本体の命令に従い、物を拾い集めることができる。一体一体の力は小さいが、数が多いので強い)から『ポストペット』を発想したという八谷さんの「発想力」もすごいとは思うんですけどね。乙一さんのエピソードにもあるように、『ジョジョ』というのは、ある種の人々に、ものすごく強力なイマジネーションを与えてくれる作品なのかもしれません。「吉良吉影に救われました」ってどんな救われかたなんだ……と言いたくもなりますが。
あと、ここでの荒木先生の発言で驚かされるのが、『こち亀』の秋本治先生が「締切には絶対に遅れない」「週休2日は必ず取る」というルールをちゃんと守って仕事をされているということでした。荒木先生は、「さすがに週刊でやるのはキツくなってきた」とのことで連載の場を月刊の『ウルトラジャンプ』に移されているわけですが、考えようによっては、「休みを減らせばまだまだ週刊誌でも描ける」はずですよね。でも、そうしないのが荒木先生の流儀だということなのでしょう。
それにしても、「30年間休載なし」という『こち亀』は本当にすごい!もちろん、アシスタントなどの周囲のスタッフに恵まれている、という面も大きいのだとは思います。
ちなみに僕は、なんといってもディオの「ザ・ワールド」が欲しいです。あれがあればやりたい放題だと思うのですけど……
まあ、「ハーヴェスト」を選ぶ人が多いということは、多くの人は、悪いことをしまくったり世界を支配したりするより、地道かつ確実に幸せになりたいのだ、ということなのでしょうね。
12月27日(木)
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