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活字中毒R。
by じっぽ
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■『セカンドライフ』が面白くない理由
最近話題の『セカンドライフ』、僕も少しだけやってみたことがあるのですが、正直「何が面白いのか、よくわからない」という感じでした。そのときには、「まあ、オンラインゲームとかも苦手だったしな」とか、「もう少し賑わってきたら楽しくなるのかもな」とも思ったんですけどね。「一つの空間に50人しか同時にいられない」というのはかなり興ざめな仕様なのですが、それは今後の技術的な進歩があれば、克服できない問題点ではないでしょうし。
しかしながら、このひろゆき氏の言葉を読んでみると、『セカンドライフ』の(少なくとも日本での)将来性には、大きな疑問を感じてしまうのも事実です。要するに、今の『セカンドライフ』というのは、「モノを売りたい人だけが大勢集まっているフリーマーケット」みたいなものなんですよね。いくら店が立ち並んでいても、「お客」がいなければマーケットは成り立たないはずなのに。
「セカンドライフで一攫千金!」なんていうのが話題になっているようなのですが、結局のところ、それは稀有な成功例が大きく取り上げられているだけで、「実体の無いものにお金を使わされるだけの存在」であるにもかかわらず、『セカンドライフ』の一般消費者であることに耐えられるユーザーというのは、そんなに多くはないはずです。
現実でもそんなに生活に余裕があるわけでもないのに、というのが多くのユーザーの本音なのではないでしょうか。
参考リンクによると、【総登録アバター数は、8月21日時点で約900万に上るが、米Linden Labの発表(Excelファイル)によるとアクティブアバターは49万(7月時点、当時の登録ユーザーは773万、アクティブ率約6%)で、うち日本人は2万7000に過ぎない。】のだとか。
最近メディアで大きく取り上げられていることもあり、ひろゆき氏が書かれている4月中旬の時点よりも、かなりユーザーが増えてきてはいるようですが、まだまだ「現時点での広告としての効果」はたかがしれたもの、と言わざるをえないでしょう。
しかしながら、
【「経済紙でも話題の新しい手法」というだけでコンセンサスを得やすく、広告予算を通しやすい。新しいことにチャレンジすれば先進的な企業というイメージもアピールできるし、メディアに報道されればパブリシティ効果も期待できる。】
【Second Lifeに1つのSIMを作成する際の予算は1000万円前後といい、「Flashばりばりの本格的なプロモーションサイト10ページ分程度」。どうせ効果が分からないなら、プロモーションサイトという旧来の手段より、新しいことにチャレンジしたいというのが宣伝担当者の人情だ。】
というような話を読んでみると(いずれも「参考リンク」の記述より)、大企業にとっては、『セカンドライフ』に1つSIMを作るくらいのお金は、「ダメモトの実験的な広告費」くらいの額でしかないようです。「こんなにも大企業が参入!」って言うけれど、それは裏を返せば、「現時点では余裕がある大企業の『道楽』レベルの評価でしかない」とも考えられるのです。
以前こちらで紹介したのですが、【『CanCam』にカラー1ページの広告を出すと、広告料は240万円。見開きだと500万円近く。『モノ・マガジン』(月刊誌)がカラー1ページ140万円で、『週刊ファミ通』は、カラー1ページが110万円】だそうですから、一度作ってしまえばランニングコストはそんなにかからないであろう『セカンドライフ』への1000万円の「投資」は、けっして「割高」ではないのです。その場で商品が売れなかったとしても、「○○は『セカンドライフ』にすでに進出!」なんてメディアで何度か取り上げられれば、十分に元は取れるでしょうし、「将来の新しい広告への先行投資」としても、無駄にはならないはずです。
まあ、正直なところ、盛り上がっているのは広告代理店と企業とメディアだけで、ユーザーは置き去りにされているというのが、いまの『セカンドライフ』の現状のような気はするんですけどね。
そもそも、お金がないと楽しめない、「あまりに現実に近すぎる『第2の人生』」に、本当に存在意義があるのでしょうか?
08月24日(金)
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