ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■『ヤッターマン』の「本当の主役」
今でも「また観てみたいなあ」と思うこともあるのですが、岡田さんのように「百話一挙に観る」のはかなりキツイだろうなあ、という気はします。ここに書かれているように、『ヤッターマン』(というか、『イッパツマン』の後半を除く「タイムボカン・シリーズ」全体)というのは、かなりパターン化されたストーリーなので、やっぱり続けて観ていると飽きてしまいそう。まあ、水戸黄門の人気を考えると「人間は、一週間に1回くらいなら、そういうワンパターンの話を観るのもそんなに苦痛じゃない」のかもしれませんが。
それにしても、これを読んでいてあらためて考えてみると、『ヤッターマン』の真の主役というのは、やはり、ドロンジョ・ボヤッキー・トンズラーの「3悪」(+ドクロベー様)だったのだなあ、と思われます。
『ヤッターマン』の場合、正義の味方、ヤッターマンは、「正義」であるがゆえに、できることが制限されがちですし、子供向けの番組ですから「後顧の憂いを絶つために、何もやっていない状態の『3悪』に先制攻撃!」というわけにはいきません。
ということで、制作側が「じゃあ、次の話を」ということで最初に考え始めるのは、おそらく「次は『3悪』に何をやらせようか?」だと思われます。結局のところ、各回の差別化は、「彼らがどんな悪事をはたらくか」にかかっているわけです。物語の『主導権』を握っているのは、まぎれもなく悪役のほうなのです。だから、人気があるアニメや特撮には、必ず魅力的な悪役が存在しています。
『ヤッターマン』の場合は、「3悪」の活動内容だけではなく、「ビックリドッキリメカ」のバリエーションや「おしおきだべぇ〜」の名ゼリフ(?)でおなじみのドクロベー様のおしおきの内容など、かなり「各話を差別化するためのポイント」が多かったのも、長続きした秘訣だったのでしょう。
まあ、こういうのは特撮やアニメの世界だけに限ったことではなくて、ニュースを観ていると、人間の「悪行」っていうのは、「善行」に比べてはるかにバリエーションが豊かだなあ、と感じずにはいられません。
「よくこんなひどいことを思いつくなあ……」って呆れることはあっても、「よくこんな善いことを考えたなあ!」って感心することって、ほとんどないですからね……
08月18日(土)
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