ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■「幻冬舎」と「太田出版」の不思議な友情
 僕は見城さんのことも知りませんでしたし、「幻冬舎」が1993年設立という新しい会社であるということも知りませんでした。言われてみれば、子どもの頃には無かったような……という感じで。今となってはあまりにメジャーになりすぎていて、その起源を思い起こすことができないんですよね。
 幻冬舎には、後発の出版社にもかかわらずミリオンセラーを多く生み出していることから、「メジャー指向」というか「売れ筋狙い」というような印象もあるのですけど、角川書店時代から「剛腕編集者」として知られ、幻冬舎の大黒柱となった見城さんの無二の親友が、『完全自殺マニュアル』などを出版した「サブカルチャーの発信源」である太田出版の支柱の高瀬さんだったというのは、かなり意外に感じられました。この二人は、まさに【対照的ながら、それぞれ唯一無二の編集者となった】のです。

 ちなみに、高瀬さんのほうは、「担当編集者インタビュー」のなかで、こんなふうに仰っています。

【彼とはじめて会ったのは1970年代の前半でしたが、そのときからすでに太陽のような男でしたね。僕はどちらかというと陰性で、月のようなタイプ。当時から二人を知っている人たちからは「どうして友だちなのかわからない」とよく言われました。僕自身も、こんなに長いつきあいになったことをいまでも不思議に思うんです。】

 対照的な出版社を率いることとなった、対照的な二人の不思議な友情。そして、その友情から生まれた1冊の本。
 「幻冬舎」と「太田出版」は、全く違ったタイプの出版社のように思えますが、実は、そのアプローチのしかたが正反対だっただけで、「目指すところ」というのは、同じだったのかもしれませんね。

 それにしても、人と人って、本当に不思議なものですね。正反対だからこそ、お互いに魅かれあったのか、それとも、正反対のものを受け入れる度量があったからこそ、二人はこうして成功することができたのか……

03月14日(水)
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