ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■百科事典を売りに来た人にBMWを買わせる接客術
先日、ちょっとした用事である会社に電話をしたときのことです。そこの会社の人が「何の用?」みたいな横柄な調子で話していたので携帯電話を握り締めながらムカムカしていたら、しばらく話しているうちに気がついたのか、「あっ、もしかして……お客様のじっぽさんですか……大変失礼しました。取引先の者と勘違いしておりまして……」と平謝り。そういうことは誰にでもあることでしょうし、僕はそれを責めるつもりにはなれなかったのですが、心の中では、「ああ、僕の前ではあんなに丁寧な言葉遣いで礼儀正しいあの人も、普段はこんな感じなのだなあ」と思ったのは事実です。そして、それはやっぱり、良い気分になる出来事ではなかったんですよね。というか、これが彼の「本性」なのか、と軽く失望しました。人間なんてそんなものだと、わかっていたつもりなのに。
僕が薬のメーカーの人に冷淡な態度を取っているのを患者さんが見たらたぶん同じように思うでしょうし、メーカーの人たちというのは、いろんな情報を提供してくれたりするわけですから、「車の販売店にやってきた百貨時点のセールスマン」よりも、はるかに「大事にするべき繋がり」であるはずです。それこそ、彼らは「いい病院知らない?」って周囲の人に聞かれる機会も多いでしょうし、そういうときに日頃の付き合いでの印象の影響は、けっして少なくはないはずです。もちろん「癒着」してしまってはどうしようもありませんが、「また宣伝かよ…疲れてるんだよ…」と拒絶する前に、短時間でも話を聞いてあげるだけで、全然イメージは違ってきますよね。彼らだって、仕事だからこそ腰を低くして嫌がられながらも話しかけてきているわけですし。
「世の中そんなに甘くない」のかもしれないのですけど、他人に丁寧に接してもらおうと思うのであれば、自分も他人に真摯に接するように心がけることは大事なのです。人は、自分を無視する人よりも、自分の話をちゃんと聞いてくれる人を信頼しやすいものですし。この「百科事典のセールスマンとBMW」の話が伝説になっているのは、こういうのが稀なケースだからなのだとしても。
03月07日(水)
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