ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■「カーストを下げて、補助金を貰おう!」
 カースト上位の「社会的地位が高い人々」は、「医療や教育、就職などでは、低いカーストのほうが手厚い援助を受けている」ことに不公平感を抱いているようですし、その一方で、低いカーストの人たちは、目先のことを考えるのに目一杯で、その「援助」を有効利用できる人は、ごくひと握り。彼らの多くは、「教育を受けるメリット」をキチンと教えられることもないので、それを利用しようとも思わないのです。でも、上のカーストの人からみれば、「同じ就職試験で自分が80点で不可触賎民の受験者が50点だったとしても、採用されるのが50点のほう」だというのは、やはり、「不公平感」はありますよね。僕が同じ立場でも「こっちのほうが実力が上なのに!」と憤るはずです。「長い歴史的の『責任』を、どうして自分たちだけが取らなければならないのか?」と嘆きたくもなるでしょう。
 これを読みながら、「カーストを自分で好きなように下げることができるのなら、みんな経済的に有利な低カーストになりたがるのではないか?」などと日本人である僕は考えてしまったのですが、このシェカールさんがなかなかそれを実行できないのは、そういう「経済的なメリット」では埋められないような何かが、まだ、「カースト上位であること」に含まれているからなのかもしれません。
 本当は、「カースト制そのものをリセットする」ことができれば、それがいちばん良い「公平への近道」なのでしょうけど、現実は、連綿と続いている「伝統」というのは、そう簡単に消すことはできないのです。そして、もともと不公平なシステムの中で、なんとか「不公平」を無くそうというのは、結果的に、より一層それぞれの階層の人々の「不公平感」を複雑にしてしまう面もあるようです。 
 

11月29日(水)
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