ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■「コント」と「コメディ」と「笑いの多い舞台」の違い
【よく、コントと芝居は別だと思ってる俳優さんに、「僕もコントがやりたいな」なんてふざけて言われるんだけど、「いや、あなたはその前に演技をやったほうがいい」って、僕はいつも思うんですよ】という部分などは、まさに「コント」と「コメディ」と「舞台」を長年やってこられた石井さんの真骨頂です。確かに「お笑い」をやってきた人が役者として大成功している例はけっこう多いですし、逆に、優れた役者というのは、人を笑わせる演技というのも上手なんですよね。

 ここで石井さんが挙げられている「不良学生と真面目学生のコント」は、とてもわかりやすい例えです。もし僕がこのワークショップに参加して、不良学生の役をやっていたら、「舞台の上でどんな面白いことを言おうか……」ということばかり考えてしまって、学校をエスケープしたいはずの不良学生が、どんどん舞台の中央ににじり寄ってしまいそうです。そして、僕がどんなに舞台の中央で「面白いこと」を言おうとしても、観客には「何のための不良役なんだ?」と「設定を生かせていない」ようにしか感じられず、観客はかえってしらけてしまうのではないでしょうか。

 「最近の『お笑い』は、同じような『あるあるネタ』ばかりだ」と嘆いている人はけっこう多いのですが、逆に「誰もが驚くような斬新なネタ」なんていうのがそんなにしょっちゅう世に出るわけもなくて、同じようなネタを「どんなふうに演じるのか」のほうが、「差別化」には重要なのかもしれません。あらためて考えてみれば、売れている芸人というのは、みんな自分の「型」を持っていますし、「芝居上手」なのです。

 人を笑わせようと思うほど、送り手のほうは真面目に演じなければならないのです。確かに、自分の話に笑いながら喋っている人って、聞いている側にすれば、全然面白くないことが多いですしね。

10月24日(火)
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