ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■太宰治の絶筆『グッド・バイ』の真実
 芥川龍之介の「歯車」「或阿呆の一生」のように、いかにも「限界が近づいている」という印象を与える「晩年」の作品に比べたら、まだまだ「グッド・バイ」には「余裕」がありそうな気がしますよね。もちろん、それが最期まで貫こうとした作家・太宰治としてのスタイルだったのかもしれませんが。
 まあ、「どんどん追い詰められていく、胃がキリキリするような話」だと思い込んでいた「グッド・バイ」が、こんな内容だったなんて、それはそれで興味深いし、一度は読んでおかなくては!と惹かれてしまったのも事実です。

 もし、「絶筆」にならなかったら、「グッド・バイ」はこんなに有名な作品にはならなかったでしょうし、もし自ら命を絶たなければ、太宰治という作家は、こんなに読まれ続けることはなかったかもしれません。作品と作家本人にとって、それが幸せなことだったのかどうかは、僕にはよくわからないのですけど、作家や作品というのは、内容だけでなく、それを「修飾する情報」によって、かなり評価が左右されてしまう面が、どうしてもあるみたいです。

 「インストール」だって、書いたのが「現役女子高生」でなければ、あれほどのインパクトはなかっただろうしね。

01月20日(金)
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