ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■「思想の人」野村監督と「行動の人」星野監督
星野監督のやったことは、本質的には「監督としての越権行為」だと言えなくもありません。「与えられた戦力で、いい結果を残すのが監督」だというのが野村さんの「監督観」であるとするならば、自分で動いて「戦力」そのものを直接アップすることによって結果を残すのが、星野流だったというわけです。ただし、この方法というのは、一時的には劇的な効果を示すことはあっても、周りのスタッフのレベルアップが難しく(だって、自分の仕事を奪われてしまうわけですから)、長期的にはマイナスになってしまうかもしれません。もちろん、あの時期の阪神というチームには、星野監督という「劇薬」は、うってつけの存在だったわけなのですが。
この「野村ノート」を読んでいると、その理論の素晴らしさに感動すると同時に、人間というのは、うまくいかないものだなあ、と思うのです。もし、野村さんがあんなに愚痴っぽくてイヤミったらしくない人で、この素晴らしい理論を爽やかに多くの選手に説くことができていれば、とか、もし、「照れ」を捨てて、星野さんのように自分の「職責」を飛び越えてチームの編成にまで口出しできていれば、とか、つい考えてしまいます。
そんなことは、たぶん、野村さん自身が、いちばんよくわかっているんでしょうけど、やっぱり、「わかっていてもできない」ものなのでしょうけれど。
11月05日(土)
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