ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■ホームヘルパーに「セクハラ」をしてしまう人々
病院にしたって、看護師さんたちは、日夜患者さんのセクハラまがいの行為にさらされたている場合もあるのです。まあ、そういうのに対してどこまで「おじいちゃんったら、しょうがないわねえ」とあきらめているのかには、個人差があるようですが、なんというか、こういうのは「業」みたいなものかもしれないなあ、という気分になることもあるのです。看護師のお尻を触るためにリハビリを頑張った人の話なんていうのは、それはそれで、スタッフの間では「伝説」になっていたりもするようですが……
そういう「あきらめ」がセクハラの原因なんだ!
正常な男女の関係というのは、相互理解に基づくものだし、愛し合うものたち(あるいは、お互いに合意したものたち)の間でなければ、「肉体的な関係」というのは(もちろん、セックスに限らず)許されないものだ!
そう仰る気持ちはよくわかりますし、僕も本来はそうあるべきだと思います。でも、そんなふうに「正論」を堂々と主張できるのは、きっと、僕が「性的弱者」ではないからなのだろうな、とも感じるのです。
実際問題として、僕も含めた日本のいや世界の男たちのなかで、「性的に完全に満たされている人間」の割合というのは、非常に低いのではないでしょうか。ただ、そういう「慢性的な性的欲求不満」を抱えて生きていたとしても、とりあえず「正常範囲の性的能力」を持っていれば、あとは「本人の努力が足りない」ということになってしまうわけです。そして、頑張って恋人を作る人もいれば、お金を払って風俗に行く人もいるでしょう。自分で処理する人だっていますよね。
でも、仮に「自分の努力では、どうしようもない」とか「ものすごく重いハンディキャップを抱えている」という場合は、どうでしょうか?
「五体不満足」の乙武さんのように、ハンディキャップを抱えていても素晴らしいパートナーを見つけられる人というのはごくごく一部で、多くの人は、「障害のために、異性に相手にもしてもらえない」という状況にあったり、「自分でも処理のしようがない」という状況にあったりするわけです。
高齢になったからといって、必ずしも性欲というのは無くなってしまうというわけでもないようで、そういう自分の体と、世間の「おじいちゃんだから、そんなことはしない(できない)はず」というイメージの間に大きなギャップを抱えているというのは、非常に辛いだろうな、と思うのです。
たぶん、こういう人々にとっての「セクハラ行為」というのは、本人にとっては「やむにやまれぬ衝動」みたいなものなのだけど、現実にはそれで他人を犠牲にすることはけっして許されない、そういう性格のものではないでしょうか。他に誰も女性に相手にされないような生活をしていて、ヘルパーさんだけが優しくしてくれるような状況なら、ヘルパーさんに「好き」という感情を抱いてしまうことを「そんなバカな!」「非常識だ!」と一蹴してしまうのは難しいと思うのです。
その一方で、介護をする側は「普通の人間」なのだし、あくまでも「仕事」の範疇です。相手に恋愛感情を抱く必要も、性的サービスを提供する必要もないのだし、それは、責められることでもなんでもない。
「性」という問題は、介護の世界では、長年タブーとされてきたそうです。人間だから性欲はあるとはいっても、相手のあることですから、「なんとかしてくれ!」と言われても「どうしようもない」ことなのかもしれませんし、介護の一環としてセックスしてあげる、なんていうのは、やっぱりちょっと現代日本の倫理観としては、納得できない人のほうが多いのではないでしょうか。実際は、表には出ないけれど、風俗を利用する障害者は少なくないそうですが、それをわれわれ「性的強者」が「不潔!」と言い切れるものなのかどうか。
出展は失念したのですが、こんな話を耳にしたことがあります。
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05月23日(月)
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