ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■「アルコール・ハラスメント」の伝統
しかしながら、だからといって、これが「刑事責任」とか「5億円の慰謝料」にあたるか、といわれると、ちょっとそこまではどうかな…とも思うのです。もちろん「道義的責任」というのはあるけれど、彼らにとっては、「いつもと同じ新入生歓迎コンパ」をやっただけ、という感じなのでしょうから。そして、こういう「危険な通過儀礼」というのは、現在でもいろいろな大学で行われており、病院で当直などをしていると、「どうしてこんなになるまで飲ませるんだ、ほんとに死ぬぞ!」と怒鳴りたくなるような例には事欠きません。一緒にバカなことをやるというのは、結束を深めるには良い方法なのかもしれませんけど、命を賭けてまでやることじゃないだろうと思うんですけどねえ。「医学部なのに情けない」という面はありますが、実践的な応急処置なんて、学生レベルではまず不可能です。この例では「救急病院に連れて行くように」とOBに指示されたそうですが、結局、被害者を連れて行った先輩が、自分の判断でそのまま「介抱部屋」に連れていった、とのことですし。
それでも、こういう「飲み会で潰れた話」なんていうのを「武勇伝」にしている先輩というのは、けっして少なくはないんですよね。本来、「酒に強い」なんてことには、酒代がかかるくらいのもので、何のメリットもないはずなのに。
結局、「日本人は酔っ払いに甘い」としか言いようがなく、「無礼講」とか「酒中別人」という概念は、まだまだ強いような気がします。そして、酔っ払っての犯罪(飲酒運転除く)は、「責任能力の低下」として、情状酌量されてしまうのです。そんなの、好きで飲んでいるんだから、自分でやったことにも責任を取ればいいと思うんだけどなあ。
それでも、日本中でこの手の事故というのは、毎年起こっていて、医者もみんな憂鬱になっているのです。急性アルコール中毒ほど、診ていて虚しくなる「病気」ってないからさ。
この事件に関しては、せめて、「同じ轍を踏まない」ということは、みんな頭に入れておくべきことでしょう。死んでしまった人はもちろん、死なせてしまった方だって、一生の心の傷になるだろうし。
けっして「酒嫌い」ではない僕としては、「誰が悪いのか?」と言われると、「正直、運が悪かったのかも…」と答えてしまいそうで、反省しなくてはならないと、あらためて考えているのです。
12月20日(月)
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