ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■「寄付」する人々
FLixの記事より。

【バージニア州でスティーヴン・スピルバーグ監督の新作『ウォー・オブ・ザ・ワールズ』(原題)を撮影しているトム・クルーズが、立ち寄ったアイスクリーム屋で5000ドルを越える寄付金を置いていったという。アイスクリーム屋のレジには、ゴーカートで大けがをした地元の女の子の医療費補助のためビンが置いてあり、これを見たクルーズはビンの中に多額の現金を入れてから店を後にした。クルーズの寄付を知った両親は心から感謝しているとコメントしている。】


毎日新聞の記事より。

【新潮社は21日、インターネット掲示板「2ちゃんねる」から生まれた本『電車男』の著者、中野独人さんら関係者が、同社出版の単行本を除いたコミック、テレビ番組、映画での原作使用料を新潟県中越地震の被災者に全額寄付すると発表した。
 同社宣伝部によると、きっかけは、中野さんら複数の「2ちゃんねらー」から「『電車男』で得た収益を社会に還元したい」との話が持ち上がったこと。コミックの原作料と単行本化時の印税、テレビや映画の原作料が義援金の対象となり、総額1000万円を超える見通し。現在、漫画雑誌3誌での掲載が決まっており、30件以上のテレビ、映画化の申し出も来ている。同社が窓口となり、一定の額になり次第、中野さんの名義で寄付される。
 同社の単行本は発売約2カ月で50万部を突破している。】

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 まあ、こういう「寄付」の話というのは、個々のケースで言えば、いろいろ感じるところもあるんですけどね。「トム・クルーズさん、あなたいつも50万円ポンと寄付できるくらいの現金を持ち歩いているんですか!」とか。ほとんどやっかみですけど。
 新潟県中越地震には、あのヨン様をはじめとする韓国スターたちも多額の寄付をしてくれているようなのですが、ついに「電車男」まで!「電車男」(新潮社)は、税込1365円ですから、著者印税が10%とすると、中野さんのもとには、すでに6500万円以上の印税が転がりこんでくることが決まっているわけですから、少しは社会に還元しようかな、という気持ちになるのもわからなくはないんですけどね。そもそも、「電車男」の作者の多くは「2ちゃんねる」の住人たちなのですから、この大ベストセラーも「他人の褌で相撲を取った」ようなものなのかもしれないし。僕には、この中野独人さんというのが実在の人物なのか、ひとりなのか複数なのか、それもよくわかりませんが。
 先日、数億円の財産を日本赤十字社に寄付するという老夫婦を採り上げたテレビ番組を観たのですが、それを観ての正直な感想というのは、「寄付」というのも、なかなか複雑なものなのだなあ、ということでした。インタビューで、「わたしたちは子供がいないから…」と仰っているのを観て、「それなら、子供がいたら、やっぱり財産は子供に遺すんだろうなあ」とか思ったり。実際、どんな大金持ちでも、あらゆる寄付の要請に応えていては、童話「しあわせの王子」のようになってしまうでしょうし、何に対して寄付するか、匿名でするのか、それとも自分の名前を出してするのか、そういう点でも、同じ「寄付する人」でも、個人差がありそうです。芸能人などは、もちろん「善意」もあるでしょうが、「優しいヨン様」というイメージアップ効果を考えると、長い目で見れば、マイナスにはならないのかもしれません。
 それでも、「寄付なんて偽善だ」とか言ってみせるよりは、やっぱり身の丈なりにでも、困っている人たちのために何かをしてあげる、というのは、すばらしいことだと僕は思います。
 だって、「偽善で買ったおにぎり」だって、食べればお腹はいっぱいになるのだし、「偽善の毛布」だって、くるまれば温かいのだから。
 実際は、匿名での寄付でも、それで心の平安を得られるのならば、それもまた「見返り」なのですけどね。

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12月21日(火)
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