ID:58519
にきにっき
by アカネール
[183488hit]

■穴埋めご
あの日、あたしは絶望してた。
自分に、親に、世の中に。

あたしにとっては、唯一のゆきが、熱を出して、吐いて、それだけでパニックになったあたしには、お金も保険証さえなかった。

熱い。また、高くなった気がする。
あたしに出来るのは、水道水でタオルを濡らして気休め程度に冷やすことだった。


っつ

涙がぽろりと落ち、あわてて拭った。
無力なあたしが泣くのは、許されない。


ゼェゼェと息をはきなから、それでもゆきは生きているから。





05月09日(土)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る