ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■6022,閑話小題 〜パノプティコンとは
≪ パノプティコンとは、
・英国の哲学者・法学者ジェレミー=ベンサムが考案した円形の監獄。
中心に監視塔があり、そのまわりに独房を放射状に配したもので、囚人同士
の接触はなく、常に看守の監視下にあることを意識させるようになっている。
フランスの哲学者ミシェル=フーコーが著書「監獄の誕生」において、少数の
権力者が多数の個人を監視する近代の管理社会の起源とみなし、広くその名が
知られるようになった。
・中央の監視室はマジックミラーになっていて、囚人からは監視室内が見えない。
よって囚人は常に規律に従わなくてはならない。やがて誰に強制されるでもなく
自ら規律を守るようになる。この効果により、いつしか人は社会の矛盾に疑問を
持たなくなり、彼らの常識から外れた人を、「狂人」として排除していきます。
・フーコー、民主主義を作り上げた権力を「生の権力」と呼び、それが一般常識
を作り上げたと考えた。 … ≫
―
▼ 日本には『神』が存在しない代わりに、『世間』が存在する。身近な人間
関係では、狭い分、相互監視システムが強く働く。島国・日本は国土が小さく、
雨量が多く、多湿の、均質の価値観に飼い慣らされている。その枠内で、静かに
呼吸し、お互いに気を配りあう。 誰もが、円環の内側の独房に閉じ込められ、
息を潜めて暮らす。見えるのは視界の三分の二と、監視塔。それが、私たちの
日常に組み込まれている「世間の視線」。実は、これが妄想。それに気づくのは、
「生老病」に直面した後の「死」に直面したとき。独房の住人は、監視室と、
視界内の、独房の思惑の呪縛に怯え暮らす。それらから少しでも自己解放する
には、運動時間で身体を動かすか、読書か、瞑想を取入ること。長年かけた
脱走の準備もある。まずは、自分が、この監獄の住人ということに気づくこと。
妄想を取り払い続けないと、「あのゾンビ」になってしまう。外側の世界も、
内も、広く、深い世界が広がっているのに… 他人事ではなく、私を含めた、
それぞれの「自分」のこと。今では、スマートフォンという便利な小さなカメラ
という名の監視塔を各人が持ち始めたから始末が悪い?いや良い?
・・・・・・
5656,閑話小題 〜シダックス時代の終了
2016年09月09日(金)
* カラオケ・シダックス時代の終了
カラオケ大手の『シダックス』が80数店の閉鎖。大型店のため、これだけ
多くを潰すのも、まだ余力があるため。本体の経営体質がまだ健全だからこそ
出来ること。大人数でカラオケを楽しむ時代が終わり、小グループで楽しむ時代
になった上に、スマートフォンの普及が、カラオケを通しての社交から、ネット
を介在とした社交に立ち居地の重心を変ったため。それにしても、時代の変遷は、
あまりに激しい。会社整理に対して、何の疚しさ、後悔がないのも、この激変の
中では当然という諦念があるため。 そこで、シダックスと、カラオケ市場の
現状は、どうなっているかを、YAH00で検索した・・
≪ ☆ シダックスは全体の約3割の店舗を閉鎖
シダックスは8月31日、本社機能もある渋谷の旗艦店「渋谷シダックスビレッジ
クラブ」をはじめとして、一気に44店舗の閉鎖を行いました。4月からすでに一部
店舗の閉鎖を開始しており、9月末には累計で80店舗が閉鎖される予定です。
これまで全国で約270店舗を展開していましたから、ざっと全体の3割のお店がなく
なる計算です。今でこそカラオケチェーンとしてのイメージが強い同社ですが、
もともとは社員食堂の請負事業で成長した会社であり、現在でも売上高の8割は、
食堂運営、病院給食などで占められています。ちなみに創業者の志太勤氏は著名な
起業家であり、ベンチャー・ビジネス支援や中小企業支援を日本の政策に盛り込む
よう、政府への提言を続けた人物としても知られています。
カラオケ事業についても給食事業との関連性が深く、充実した食事のメニュー
を用意するなど、宴会での利用を想定しています。当初はこうした戦略はうまく
機能しましたが、カラオケの利用形態が変化してきたことから、同事業も低迷が
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09月09日(土)
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