ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■6012.閑話小題 〜実際の長生きは苦しい
          ー新潮45 6月号・特集:私の寿命と人生
               『実際の長生きは苦しい』 久坂部羊―
   * 老衰は、そんな生やさしいものじゃない
 身につまされるテーマである。確かに、この年齢まで生きることが出来て
有難いと思っている。特に、20年来の本格的情報化社会への激変は、刺激的、
かつ劇的であった。ネット社会が現実社会の上を覆って別世界をつくったが、
これを目の当たりに出来たのは人類の一員として無上の喜びである。。
 逆に、医療効果で、寿命も延びてきたが、その影も浮び上がっている。
姉、兄、その連れあい、いとこ、など身内が70、80歳半ばに到達した。
痴呆症を含めた老々介護などの問題が直面している。長寿がめでたいのは過去
の話。他人事と思っていたが、古希を過ぎた現在、自分の問題にもなってきた。
― 
≪ 医師で作家の久坂部羊氏による「実際の長生きは苦しい」は高齢者医療に
 携わる氏の本音であり腑に落ちる内容である。元気のままで長生きできると
思っている人が多いがそれは夢想であり、実際は体が弱り機能が衰え、生き物
としてダメになっていくのを実感するのが長生きだという。
がんにせよ心臓・脳血管障害にせよ老化によるものなので自然の寿命なのである。
それをなまじ病院などに行けば無理やり死を遠ざけられ想定外の苦しみを味わう
ことになる。病院に1,2か月通っても良くならなければ医療は無力とあきらめた
ほうがいいという。≫
≪ メディアでは盛んに健康、アンチエイジングを謳っているけれど、高齢者
 医療の現場は大変なことになっている。「老衰」で死にたいと、多くの人は
思っているのではないだろうか。実際、私もそう思ってた。でも、久坂部さん
いわく、「老衰はそんな生やさしいものではない」と。確かに眠るように、と
言っても、よく最後は肺炎でとか聞くけれど、実際は息苦しいだろうし…。
どんなに死を恐れ、拒絶し、悲しんでいる人も死に顔は無表情だったという。
死はそんなに悪くないということ。≫
≪ … 死をどう考えていますか?
・久坂部: 私は死を全面否定しない。死は悲しいし、つらいし、苦しい。
 しかしそんな死にも良いところはある。そう考えることでバランスが取れる。
  … 高齢者の大半が病院にかかっていますが
・久坂部: 老人の病院通いは害が大きい。時間と労力、お金をかけて検査を
 重ねた結果、分かったのが治らないということだけだったりする。それなら
 何もしない方が有意義だ。老化が原因の病気に対し、医療は限界がある。
 病院に行けば治るというのは幻想です。≫

▼ いざ、自分に「余命半年」と告げられると、動転するようだ。長生きの
 リアルを知らない人が、長寿に憧れ、メルヘンの世界をイメージするが、
それは綺麗ごとに終始するメディアと、健康関連業者だけ。死ぬに死ねないで、
「健康法で、長年、散歩をしてきたが、あれが悪かった!」とさえ… 
「で、どうすればよいか?」というと、「自然な寿命を受入れること」。
現実問題としては、「病院に行かないこと」。
 医師として多くの看取りをしてきた著者が、<「死を受け入れることは
難しくない。いつも、死のことを考えていれば慣れるし「あきらめ」もつく。
ヤケクソではなく、「明らかに観る」という意味の「あきらめ」が必要>と。

・・・・・・
2016年08月31日(水)
5647,「家、ついて行っていいですか」
   * ぬいぐるみに話かける男
 ときどき見る番組、「家、ついて行ってイイですか?」だが、必ずという
より偶然、見るほうが多い。そこでは人生の多様性を見ることが出来る。
先日見た中で印象に残ったのが、「ぬいぐるみ」に話しかける青年。
ネット検索で、「家、ついて行ってイイですか?」「ぬいぐるみ」と検索した
ところ、本人?が直接ネット上で、「自分は変か?」の問いかけがあった。
「なりすまし」? それともTVに出た人とは関係ないかどうかは不明。
都会には、地方出の孤独な群集がいる。誰もが過去を引きずり、面白い

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08月31日(木)
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