ID:54909
堀井On-Line
by horii86
[383898hit]
■5951,閑話小題 〜道具(手段)が目的を変える時代 ー2
* 20〜50%の確率でバーチャルワールド?
ネットで映像や動画みたり、4kTVで、これまでのTV画像より数倍の鮮明な
映像をみるにつけ、このまま科学進化が進むと、5〜10年後の世界は如何なる
世界になるのか、すえ恐ろしい気がする。既に8kTV以上の画面に研究主体が
移動しているという。 信長が最期に舞ったという『敦盛』。
<人間五十年、下天の内をくらぶれば、夢幻の如くなり>は、桶狭間の戦い前夜、
清洲城の信長は、今川義元軍の尾張侵攻を聞き、まず『敦盛』のこの 一節を謡い
舞い、陣貝を吹かせた上で総攻撃をした。信長だけでない、私たちも、
人生を振返れみれば夢幻のような、一瞬の雷光がごときである。
〜ネット検索で、「バーチャルワールド?」と入れると明快な書き込みが〜
≪★ この世はリアルかフェイクか。今の常識が永遠の常識だとすれば、愚問。
人類が生活するこの世界がすべてシミュレーションによる造りものだとしたら、
天と地がひっくり返るどころではない。「いやいや愚問なんかじゃないよ」と
言わんばかりに、シミュレーション仮説なるものが世界中の科学者たちによって
熱心に研究されている。
「この世は技術的にとても進んだ文明によって、微に入り細を穿ううち創られた
豊かなシミュレーションソフトウェアだ」とするシミュレーション仮説は、英国
オックスフォード大学のニック・ボストロム教授によって提唱された。
「我々の世界は20〜50%の確率でシミュレーションソフトである」という投資銀行
メリルリンチの発表が、この仮説を煽った。同社が顧客に向けて配布した経済予測
レポートで、急成長している仮想現実(Virtual Reality)、拡張現実(Augmented
Reality)分野の重要性を強調しているのだが、その中に「我々はすでに20〜50%
の確率でバーチャルワールドに住んでいる」と記述されているのだ。おおっぴらに
冗談を言う性格でもない投資銀行が「未来の人類がどこかの時点で過去の人類、
つまり現在の我々をシミュレーションする決断を下した可能性がある」ことを
指摘しているのだから、どうも笑ってすませにくい。
★ もし現在の我々がコンピュータによるシミュレーションの世界に住んでいない
とすれば、未来の人類は高度なシミュレーション装置を造る技術に到達しないまま
滅びてしまったのか、過去の人類をシミュレータに閉じ込めて操ろうとしなかった
のか、いずれの可能性もある。
★ 一方、シミュレーションの中で生きているなら、人類の滅亡が回避された
可能性の証しにもなる。思い切ったこの仮説に、好奇心を大きくくすぐられる。
シミュレーションの中で生きているか否かを証明する方法がない現状において、
仮説は仮説の域を超えることはない。高度化したテクノロジーが不可能を可能にし、
未来が過去をシミュレーションの中に収めるとすれば、その意図はどこにあるのか。
未来の人類は、現実とバーチャルの見分けがつかない仮想現実空間をつくり出す
だろう。脳と人工知能の接続によって、仮想現実を空間につくって見せるという
よりも、脳の作用により“実在しないものが見える”アプローチが一般的になる
かもしれない。
★ 解像度を極度に高められた場合、視覚的にはバーチャルも現実のように映る。
現実のように映れば映るほど、脳は錯覚を起こす。錯覚が持続し、常態化したなら
ば、仮想と現実の境界線は溶け始める。その時、バーチャルをフェイクだと言い
切れるのだろうか。人類が仮想現実を現実のように捉えて生きるようになったと
すれば、仮想という言葉は外れ、仮想現実は現実となる。僕は、テクノロジーは
仮想と現実の境界線を結局溶かしてしまうと考えている。その果てに、シミュレー
ション仮説は仮説ではなくなるかもしれないし、「現実」を再定義する必要に
迫られる。≫
―
▼ パソコンとTVの前に一日、4時間ずつ、計8時間。起きている半分近く、
四角の画面を睨みつけ、異空間のバーチャル世界に漂っている。去年の暮れに
4kTVを寝室に入れてから、没入感が何段階か上昇したこともあって、バーチャル
[5]続きを読む
07月01日(土)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る