ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5900,閑話小題 〜病は覚醒装置である 〜2
* 私は他人に頼ることを学ばなければ
あと2〜3年で、健常年齢の平均に達する。著者の立場に今日明日にも以降
の可能性があり、他人事の話でない。腰痛は、週4回、ヨガ・エアロに参加を
しているに係わらず少しずつ悪化。著者ほどの無頼漢ではないが、年齢が年齢。
長年の不摂生で、他にも支障が出てきた。〜以下は、納得する。
≪ 「ひとりで生きていける人間」の条件に、経済力、精神力だけでなく、
もっと大事なことがあった。それは「健常な肉体」。身体が自由に動くこと…
そんなのは当り前すぎて、そこに思いはせることが出来なかった。
そこにこの病が降りかかった。私は為す術もなく、ひとり立つことも歩くこと
もできなくなった。他人に依存しなくてはならない人間になってしまった。
なんという皮肉であろうか。神が私にこう囁いた気がした。
「ひとりで生きていけるだと?思い上がるんじゃない。おまえがどんな弱い
存在か教えてやろうか」。辛辣な神は、いつも私に手酷い罰を与える。だが、
今度の罰ほど酷いものはない。自立した成人から一気に赤ん坊に逆戻りした気分。
自殺をしようにも出来ない自分はますます絶望した。ひとりで生きていけると
放漫にも嘯いていた私は、このような身体にならなければ、ずっとこのまま
生き続けただろう。他人に頼ることを恥じ、他人に依存する者たちを見下し、
自分は強い、自分は偉いと思い込み、高い城の天辺でひとり悦に入ってたこと
だろう。その城がどんなにキジャクな地盤の上に建っているか知る由もなく。
病を経て、誰かに手助けをもらっても、それは恥ずべきことではない。ひとりで
生きていけなくとも情けないことではない。そもそも人間は、他者を必要とする
生き物なのだ。人に頼らない人間は、人に支えられていることに気づけず、人に
感謝する気持を忘れてしまう。その末路が、どんなに寂しいものであろうか。≫
ー
▼「他人に頼ることを学ばなければ」の言葉には…ショック。老いるほど、他人
に頼らざるをえなくなる現実がある。不摂生をしてきた分、返り矢が突刺さる。
半年ほど入院していた間に連載の仕事が殆ど来なくなり、「病欠後、復帰しよう
とした初老の会社員がリストラされた気分になった」という。まだ中年?だから、
現役気分なのだろうが、作家の仕事は、そう甘くない。
そうか、私は今まで「アウトサイダー」と肩肘を張っていたが、老いれば、
コテコテの捻ねた弱者でしかない。私は、何かどえらい事を学んでこなかった?
「他人に頼ることの学び」は、ありきたりだが、『感謝の念』を正一点無にし、
強めることか。身につまされた‘中村ウサギ’ちゃんを通した忠告の言葉である。
<辛いの〜 老いていくのは!> いま出来ることは、垂直に立った、
今日一日を、楽しむしかない!
・・・・・・
5535,魂とは、善なる方向に向かっていこうとする意思
2016年05月11日(水)
* 魂とは、善なる方向に向かっていこうとする意思
魂とは何かについて、様ざまな諸説を学んできたが、
<魂とは、善なる方向に向かっていこうとする意思>の説の切口は新鮮。
そこで思い出したのが、中村天風の言葉。 ソクラテスは、2500年前に、
魂の進化こそ人間の目的という。
〜天風の哲学から〜
≪ カリアッパ師は遠くの空の彼方を見つめ、誰に言うともなく、つぶやいた。
【お前には人生観らしいものが何もない。その場、その場を生きているだけだと
言われても返す言葉もない。アメリカで医学とやらを勉強したらしいが、逆に
その知識が災いして、ちょっと咳をしても恐れ、不衛生だといっては神経をすり
減らし、オドオドばかりしてる。枝葉末節の学問ばかりして、一番肝心の、
『私は何をするために、この世に生まれてきたのか!』ということを考えてない。
本末転倒もいいところだ!それだったら、死でも仕方がないな。そこから立て
直さなければダメだな!】 カリアッパ師は言った。
【何をするためにお前は遣わされてきた!そのことを考えたことは あるのか!】
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05月11日(木)
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