ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5895、閑話小題 〜ゲントの祭壇画
   * ゲント聖バーフ大聖堂祭壇画「神秘の子羊」
 去年春にベルギーの空港でテロがあった。その二週間前に到着、観光後の、
一週間前に出発したが、一つ間違えれば被害者になっていたかもしれなかった。
全日空がベルギーの直接便の就航を始めた直後のパリのテロのため、乗客が
激減し、ベルギー・オランダ、ドイツ、の何れの観光地も観光客は疎らであった。
その上にベルギーの空港のテロである。このツアーはパリのテロの直後で、
その数ヶ月前にもパリの美術館めぐりをしていた。そのため消極的だったが、
家内に引っ張られ鞄持ちのようについていった旅行だったが、内容は大当たり。
このコースは、欧州主要美術館巡りのゴールデンコースの一つ。
これまでは日本からベルギーへの直接便はなかった。 特に美術館が、どれも
これも非常に良かった。 その一つが、『ゲントの祭壇画』。
 〜ネット検索より〜 
《 ゲントの聖バーフ大聖堂にあるファン・アイク兄弟作の祭壇画「神秘の子羊」
 は、初期フランドル絵画の最高傑作と言われる作品。 15世紀に描かれたとは
 思えない。兄ヒューベルトの死後、エイクが制作を引継ぎ兄弟で完成した傑作。
・主題は開扉時下段中央に描かれている≪子羊の礼拝≫だが、上段部分、閉扉時
 部分に見られる細心綿密な写実描写など本作には特筆すべき点が多い。
・本祭壇画の開扉時下段中央に描かれている主題≪子羊の礼拝≫。
・ヨハネの黙示録に記される『諸聖徒日(天上諸聖徒と殉教者を祭る11月1日)』
 の場面を描いたとされる(拡大表示)。
・真紅の衣を纏い装飾的な玉座に座る、信仰・崇拝・儀礼・神話・教義などの
 中心となる位格・存在、キリスト教においての超越的絶対者の父なる神や、
 典型衣装とも云うべき濃紺の衣をまとう聖なる神の教典を読む聖母マリア、
 神の審判が迫ることを説き、人々に悔い改めの証として洗礼を施した、洗礼者
 聖ヨハネの描写は現実性を強く感じさせる、写実的描写を用いて描かれている。
これらの表現に画家の完成された(絵画技法的)技術と優れた才能を感じさせる。
なお開扉時の左下段翼部分≪正義の審判者≫は1934年盗難にあい行方不明のまま、
現在は複製画が入る。》

▼ 現地で初めて知ったことだが、この絵を見るためだけに、世界中から見学客
 が訪れている。特にスペイン文化圏で有名で、観光客のための直通の特急列車
が毎日出ているという。立花隆がガンになった時に、「死ぬ前にあの絵だけは
見ておきたい」と、わざわざゲントまで出かけていった逸話があるほど。
 ツアーに出るたびに、世界主要都市の美術館でシャワーのように、人類の遺産
美術品を浴びせられるように見続ければ、感動の質量の幅が拡大していく。
 これに地球自らが創り上げた大自然の美しさ。 神は、自分自身が創り上げた
姿を自ら見るために、人間をつくったというが、正にそのとおり。
 ゲント祭壇画も、それを感じさせる絵画の一つ。

 〜で、何時ものような偶然で、以下の脈絡として繋がっていく。
・・・・・・
5530,若者よ、外に出よ! ー� 日本には限界がある
2016年05月06日(金)
               『人生の教科書』なかにし礼著
  * 日本だけでは限界がある
 40歳前半までは、自宅に中・高の二人の息子がいた。そこで、行くところ
といえば国内の自動車旅行が中心だった。その二人が学園生活のため、上京
していったのを機会に、海外ツアー切替わっていた。その非日常の面白さに
惹かれたのが家内もである。一人では躊躇する秘境・異郷でも、家内と一緒だと
何とか行ける。また、非日常の中に家庭の日常を持ち込むのも慣れてしまえば
悪くはない。 夫婦してのホテルのレストランの朝食が何とも豊かな気持ちになる。
 学生時代の昭和42年に、大学の「海外旅行研究会」というクラブが企画した
『世界・30日の旅』の存在を知り、行ってはや、49年になる。当時の海外旅行者
は20万人。信じられない数だが、これがツアー観光の愛好者になる切欠となる。

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05月06日(土)
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