ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5894,本物の教養 −4
         <人生を面白くする 本物の教養 〜出口治明 (著) > 
   * 日本のリーダー層は勉強が足りない
 平和ボケをした日本は、リーダー層だけでなく、国民全体の教養度が大きく
低下したようだ。島国のため同質が求められ、それが、思考能力を削いでいる。
「和して同じず」の諺があるが、現実には、それぞれの意見を持つことが、
不協和音とされ、全会一致こそ最善とされる。島国もあるのだろうが。
 ここも、目次そのままを繋げると、要約になる。
  ――
    ―目次ー
 謙虚でなければ教養は身につかない 
 「この人は面白そうだ」と思ってもらえるか 
 面白さの源は「ボキャブラリー」 
 「広く浅く」でなく「広く、ある程度深い」素養が必要 
 決定的に重要なのは「自分の意見」を持っていること 
 欧米の若者とはすでに大学の段階で差がついている 
 学生が勉強しないのは会社がそれを求めないから 
 「考える力」をつけさせる連合王国の教育 
 「学生には自国の没落をリアルに認識してほしい」 
 自分の頭で考えないほうが都合がいい社会 
 「終身雇用、年功序列、定年」の特異な労働慣行 
 世界標準では日本の企業幹部は圧倒的に低学歴 
 これまでと同じ戦略ではもうやっていけない 
 日本にはまだかなり伸びしろがある 
  〜要点を抜粋する〜
【 ライフネット生命を創業する前、連続して合計六年間ほど、主として
 外国人相手の仕事をしたことになります。そのときの経験で痛感したのは、
ほとんどがドクター(博士)、マスター(修士)である外国のトップリーダー
に比べると、日本のビジネスリーダーはなんと教養が不足しているのか、という
こと。日本の大学進学率は50%を超えており、先進国のなかでもそれほど低く
はないのに、実際に外国のトップリーダーと向き合うと、まったくと言って
いいくらい歯が立たないと素直に認めざるをえませんでした。
 グローバルビジネスにおける人間関係は、ビジネスの中身で決まると思われて
いるかもしれません。欧米は契約社会だから、なおのこと、互いにとって利益に
なる、いわゆるウィン・ウィンの関係を築けるかどうかがすべてで、それ以外の
要素が入る余地はないとイメージしている人も多いでしょう。しかし実際に、
グローバルビジネスの現場で重視されているのは、「人間力」です。
 ウィン・ウィンの関係というだけなら、ビジネスパートナーの候補はいくら
でもいます。たくさんいる候補のなかからビジネスパートナーを選ぶとき、
大きくモノを言うのは、「この人と仕事をしたら面白そうだ」という属人的な
要素です。欧米人には、同じ仕事をするのであれば、面白い人と仕事をしたい
という気持ちがとりわけ強いように思います。
「面白そうな人だ」というときの「面白さ」の源が教養ということになるわけ
ですが、具体的にはどういうことでしょうか。
 まず「ボキャブラリー」が挙げられます。日本語に訳せば「語彙」ですが、
ここでは、たんに知っている単語の数の問題ではなく、話題が豊富でさまざまな
テーマで会話ができるという意味で、「ボキャブラリー」という言葉を使ってます。
「引き出しの数」と言い換えてもいいでしょう。専門家の場合は対照的に、
「狭く、深く」です。グローバルリーダーの場合、どちらとも少し違っていて、
「広く、ある程度深い」素養が求められます。しかも、個別に「狭く、深い」
専門分野を持ったうえでの「広く、ある程度深い」素養なのです。
 たとえば、マネジャークラス以上であれば大半の人が大学院を出ていて、
ドクターかマスターの学位を持っています。それどころか、異なる二分野で
学位をとった、ダブルドクターやダブルマスターの人も珍しくありません。
さらに自分の専門分野だけではなく、文学でも歴史でも自然科学でも、あらゆる

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05月05日(金)
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