ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5892,『しあわせ仮説』 −2 〜素朴実在論と、純粋悪
『しあわせ仮説』ジョナサン・ハイト著
* 素朴実在論
〜まずは素朴実在論をネットで検索すると
《 素朴実在論とは、実在論の一形態で「この世界は、自分の眼に見えたまま
に存在している」とする考え方。子供などが持っている素朴な実在論である。
また大人などでも、哲学を学んだことがない一般人が抱きがちな実在観である。
この実在観の例をあげると、例えば、木の葉を見て、ミドリの葉が実在している
と思ったりすることである。 素朴実在論が哲学者によって未熟だと烙印を押さ
れるのは、一つには、上の木の葉の例で言えば、木の葉は夕日の中や薄暗がり
の中では黒かったりし、ミドリ色として決まっている木の葉があるわけではない、
ということからでもある。
人間は素朴な状態なままだと、自分が肉眼で感じられた内容をそのまま存在
すると信じ、反対に、見えないものは存在していないと思い込む傾向がある。
また人は素朴な状態では、物というのは他の物とガツンとぶつからなければ動き
に変化はないと思っている。デカルトの渦動説にはそうした素朴な考えの影響が
あるということは科学史家が指摘している。また、ニュートンが万有引力を提唱
した時、同時代人がそれをオカルトだと呼んで非難したことには、「自分が
感覚器で感じられるものは実在しているに決まっており、反対に 自分の感覚器
で感じられないもの(見えないもの、触れられないもの)は存在していないに
決まっている」とする素朴な考え方を無自覚に持ったり頑強なまでに信じ込む人
が多い、という背景がある。今でこそ知覚できないことであっても実在している
ものはやはり実在しているのだ、という見方は知識として一応普及した。
だが現代においても人というのは、普通の人も科学者もしばしば、自分が知覚
できるものだけが知覚したように実在し、知覚できないものは実在していないに
決まっている、と素朴に思う傾向がある。》
―
▼ 「世界平和と、社会調和の最大の障害」が、素朴実在論である。
それは、容易に個人レベルからグループレベルに拡大するため。そして、
それが「純粋悪」を生み出す。新潟駅前に事業の場に、長岡駅裏に住居にして
31年間、二つの都市を知らずと眺めてきた。そして現在、6年、長岡に住んでいる。
生れた地で生活をするに、深入りをしないことを基本にしてきたが、これが正解。
城下町は、素朴実在論そのままの世界。その根幹を成すのが、「純粋悪」の共同
幻想のドブ沼。その中での集団的残虐性は、漫画的ですらある。素朴実在を理解
すれば、それはそれで生きやすい。永年かけて作り上げたユートピアを守らんが
ため、理想的生活を追求するに異質のものを排除するには、徹した「悪人狩り」
が行われる。それは永年かけて作り上げられた世間様という根深いバイアス、
「純粋悪」にまで研ぎ澄まされているため、その影響は測り知れない。
とはいえ、所詮は素朴実在論の世界。問題は、そこから出たことがない人の比率。
北朝鮮を悪例?とみれば、素朴実存論そのものの世界。ドン様と、その一族と、
取巻きのユートピアを脅かす不届きもの日米韓。少しでも反対でも唱えれば、
暗殺か、収容所へ。そして素朴実在論のトランプと金様が、その犠牲を顧みず、
お陰様で、全面戦争の危機に立っている。
・・・・・・
5527,若者よ、外に出よ! 〜E カースト制のインドを知る
2016年05月03日(火)
学生時代からインドのカースト制の露骨な差別社会を聞いていた。
で、あまり行きたくない国だったが、ペルーの山中で、軽い高山病になって、
三人が途中でダウン、一時間ほど仲間の帰りを待つ間に、互いに行ってない
旅行先の情報の交換をしたが、その人のお勧めが、インドだった。
『あまり気がすすまない』という私に、『もし、旅行道という言葉があると
すれば、インドだけは欠かしてはならない!』の言葉が、妙に説得力があった。
当時の会社の取引先に‘一人旅’が好きな人が二人いたが、そろって、
インドの素晴らしさを話していた。「学生時代にガンジス川の日の出をみて
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05月03日(水)
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