ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5840,『私の「戦後70年談話」』〜 A
『私の「戦後70年談話」』(2015、岩波書店)
戦後70年を私の人生を重ねると、終戦から団塊世代生れは、恵まれた時代
に生きたと、つくづく実感する。歴史的幸運の時代めぐりあった幸運に
気づいていたかといえば、そうでない? ここで書いている多くが戦中派。
凄惨な時代の被害者の無念と、それを再び過ちを繰り返してはいけないという、
念が、いずれの人からも伝わってくる。
* 「死の影の下に」 梅原猛(哲学者)1925年生
≪ …日本という国は平和な国であると私はつくづく思う。
日本は平安時代の約350年間、江戸時代の約250年間、ほぼ戦争も内乱もない
平和な時代を送った。このような歴史は大陸から完全に切り離された日本列島
ゆえにあり得たが、そのような日本が他国に軍隊を派遣したことが三度ある。
・一度は白村江の戦い(7世紀)、
・もう一度は豊臣秀吉の朝鮮出兵、
・そして最後は明治以降の朝鮮及び中国への侵略である。
日本の歴史を顧みると、他国から攻められた戦争においては、刀伊の入寇
(11世紀)や元寇のように日本が勝利したが、他国に攻め入った戦争は
すべて敗戦に終わった。日本はそのような平和の伝統を学ばなければならない。
自衛隊というのは大変よい名称であると思う。攻めてきた他国に対しては死力を
尽くして戦うが。決して他国に攻め入らない。それは日本の伝統に沿った軍隊で
あり、またカントが提唱した永遠平和の理念にも合致する。日本国憲法は外から
与えられたものではなく、日本のこのような伝統に沿ったものであると思う。
現在の安倍政権の政策はそのような伝統の精神を脅かすものではないかと私は
憂慮しているのである。≫
――
▼ グローバル化の時代に、現憲法ではアメリカ隷属国として生き延びること
が出来ても、真の独立は土台無理? 不自然の国である。韓国を他山の石
としてみれば… 私たちは朝鮮を軽く見がちだが、隣国に攻め行った経験が
無い珍しい国であり、その一点だけでも、日本より国としてまとも?
中国が長男なら、次男が朝鮮、三男が日本に例えれば、日本の位置づけが
解りやすい。ところが三男の家が、大陸から少し離れた海の向こうにある為、
遥か大海の向こうの白人国家・アメリカに間接統治をされ、為すがまま。
中国とアメリカに挟まれた地勢を戦略の要で生き延びてきたが、少しでも
バランスが崩れれば、現在の韓国のように右往左往するしか生きる術がない。
・・・・・・
5475,閑話小題 〜中国輸出25%減の衝撃
2016年03月12日(土)
* 中国輸出25%減の衝撃
中国の輸出が25%減というニュースに目を疑った。マイナス要素が幾つか
重なったとしても、あまりに大きい。 〜ネット検索のブログ〜より
≪ 中国の最新輸出入データが発表、輸出が25%も減少していたことが判明。
これは、半端な減り方ではない。おりしも全人代で目標経済成長率が
6.5%〜7%のレンジとされたばかり。果たして、失業の痛みを伴う経済
構造改革と、社会不安が起きない程度の安定成長が両立できるのか。
二兎を追うものは一兎をも得ず、となりかねない。ジョージソロスの、中国
ハードランディング説が再度市場で取り沙汰されている。全人代では供給
サイドの改革として減税、そして、イノベーション分野強化が打ち出された。
この実現の過程で、ゾンビ企業の淘汰が必要となり、オールドエコノミーの
会社に働く労働者の過渡的失業は必至だ。その失業対策は諸々盛り込んである
が、肝心の職を失う労働者たちが、政府に対して黙っているだろうか。
金融政策の分野で、例えば、預金準備率引き下げにより、市中への通貨供給
を増やすことで、痛み止め効果を狙っても、それは、根源的解決にはならない。
寧ろ、供給されたマネーがゾンビ企業の救済に廻る可能性も強い。
輸出急減を回復するには、人民元安政策が最も効果的だが、同時に、人民元安
は中国からのマネー流出を加速させる副作用があるので、大きなリスクを伴う。
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03月12日(日)
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