ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5827,閑話小題 〜しまった! ー人工肛門の話ー 14
 
   * 人工肛門の現実 
 人間として、人工肛門をつけることほどの屈辱はないだろう。その運命を
受け入れ諦念に至る自己葛藤は並み並みならぬはず。そこに(シリ)アス
な究極の心理のアヤを見いだす。 生きていればこそ人生。〜その辺りから〜
【 あるミシガン州の病院で行った調査がある。人工肛門の形成手術を受けた
半分が一時的人工肛門ですんだが、残りの半分は永久人工肛門だった。すべての
患者は半年にわたって、生活全般の満足度評価するよう依頼された結果が意外。
永久肛門の患者の満足度がどんどん、改善された一方で、いずれは普通の肛門に
戻せる患者は不満をかなり残していた。 なぜか? その研究者の結論は、
「なまじ希望があると、適応が妨げられる」というものだ。つまり、逃げられない
状況に陥った人は、受け入れることを学んでいく。そして、早く受け入れられれば、
それだけ満足度も高くなるなる。 この発見は、フロイトの時代から蓄積された
心理学の研究の結果と一致している。… 言葉を換えば、人は「適応」する。
だから遠目から見ると、こんなはずでなかったと思うことが多いのだ。】

▼「なまじ希望があると、適応が妨げられる」は、この6年来、実感してきた。
「まさか自分が」と受け入れるには、あまりにも、そのギャップが大きいが… 
逆に、ギャップに過剰適応で楽しんでいる自分が「何ともはや」が現実。
45年かけた「起承転結」の実業人生。その<「結」の結果は重要だが、人生
全般からみれば、あくまで二次的要因>と受け入れれば、それが「結」になる。
最後の決断直前の3・11東北大震災が後押しをした。その奇妙な偶然の重なりに、
「よりにもよって」と、不思議な感覚になっていた。シンクロニシティである。
 既に亡くなった知人の二人が、大腸ガンで人工肛門をつけていた。
体裁屋だった二人が意外なことに、それまでよりも、明るくなっていた。どん
底から這上った(生きているだけ儲けもの)の諦念が、明るさに加わったため。 
 私の場足、会社清算における諦念に至る葛藤から見える、それぞれが持つ
「バイアス(偏見)」の観察と分析が何とも面白い経験。それぞれが持っている
薄っぺらな解釈?と、実態間のギャップが透けて見える様。これも、あくまで
自分の思いこみ。そうこう考える心奥の静かな対話の面白さ。それは過っての
人生を見つめ直すことにもなっていた。
 あと一月余りで、『死んで花見が出来ようぞ』の時節。
 激変の最中、今年も面白い年になりそうである。
『まさか』の坂さえなければよしとする。そういう年齢か。
 
・・・・・・
5461,こう生きて、こう死にたい −1
2016年02月27日(土)
         「こう生きて、こう死にたい 」津本 陽 (著)          
   * 織田信長は超現代人
 当時の織田信長の戦略・戦術を駆使すれば、欧州全体を凌駕できる
能力があったという。群雄割拠の戦国時代の中 何の先入観も持たず、
与えられた条件の中で、整理をし、再構築し、判断、実行して、天下を
治めたのだから、想像を絶した能力がなければ不可能。何時の時代でも、
日本人の信長好きは変わらないが、それだけの人物だったようだ。
  〜まずは、アマゾンの内容紹介より〜
<人生は一場の夢。この時代をどう生きるか。人間50年、運命の不可思議、
神仏の効験、サムライの美学、勇気と臆病など、津本・自らの作品から
抜粋した、歴史の英傑群像に学ぶ箴言集。>
 作家・津本の以下の説は、当時、話題になっていた。
≪☆ 私は織田信畏のことを、超現代人のと呼んでいる。なぜかー。
 現代人は学校教育の恩恵をうけて大変知識はあるが、物事を判断するとき、
教育によってえた学識や先入観にわずらわされてしまい、自分が本来もって
いる叡知、あるいは思考力を発揮できないでいる。それに対して信長は現代人
よりはるかに理性的で合理的。既成のすべてを疑ってかかり、与えられた条件
を自分のなかで整理し、再構築し、判断する。実行するに当たっては果断。

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02月27日(月)
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