ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5625,人生を幸福で満たす20の方法 〜⑤
         <人生を幸福で満たす20の方法>三宮 麻由子(著)
    * 空虚な日々を楽しむ方法  
  5.海を渡って心をリセット
≪ あなたは、あなたという船の船長です。乗組員がいてもいなくても、海に
乗り出した以上、あなたは航海しなければなりません。漕ぎ手や修理係りは
来てくれるでしょう、でも舵取りはあなたの役目です。・・(略)
  川では小さすぎる。隔てるものもあるが、文化を結びつける働きもする。
 しかし、海は「文化を隔てる」ものである。だから、海を渡ると、実に
 多くのことが見えてきて、心も経験も豊かになる気がする。海を渡ることは、
 リセットの極意である。 ・・海を渡るということは、自然の境界を越える
 ということである。自然や文化を大きな変化を体験できるということ。
 これは、一つの冒険であり、リセットの極意でもある。 ≫
▼ 21歳の「欧州30日間の旅行」は、人生にとっての大きな分岐点(リセット)
 になった。アラスカ経由でデンマークのコペンハーゲンに下り立った時の、
あの空気と、宿舎への道すがらのバスからみた光り輝く緑の中にある街並み。
その時から行く先々の光景のどれもが、異界を見ているようであった。
この経験は、それからの人生の浮沈みの中で大きな支えになっていた。
 その時の経験が私にとって、いかに衝撃だったかである。それから10数年は、
仕事、家庭に専念、十数年間は出ることが出来なかった。 40歳前半辺りから、
年に二回は出るようになっていた。年に二度のリセットで、何とか人生の峠を
のり超えてきた。これも絶対量が蓄積すると、強力な磁力なる。

・・・・・・
5260,永劫回帰  〜ニーチェ「超」入門〜
2015年08月09日(日)
             〜ニーチェ「超」入門〜白取春彦著
   * 永劫回帰 〜人生の肯定
 ニーチェといえば、「超人思想」の他に「永劫回帰」があるが、この本
では、大きく取り扱われてない。しかし、これを避けてニーチェは語れない。
『哲学で自分をつくる』瀧本往人著の中に、以下のような文章があった。ーp141
≪ 二ーチェは「奴」のいない「主」を超人とした。超人は誰にも何にも依存
しない。確かにこれは人間を超えている、人間はもとより社会的な生き物で
あるがゆえに、誰にも何にも依存しないということはほぼ考えられない。
考えられないことを創出したからニーチェの思考は飛びぬけているが、
同時に危険でもある。それはまた自分の生き方にも適用される。
「いやもう一度、いや何度でも、まったく同じ自分の人生を」といった、
自分の生を絶対的に肯定する。これがニーチェの言う「永劫回帰」である。 
人は誰もが死に至る。しかしこの「私」とは、生まれてきた以上、永遠である。
生まれ変ったら別の人生を歩もうとか、前世は立派な人間だったはずだ、とか、
そういう考えはたわごとにすぎない。永遠にくりかえし、足し引きがなく、
まったく変わらず、そのままの人生に戻ってくる、と二ーチェは述べる。
永劫回帰は、どうみても当時ヨーロッパにおいて流行した仏教の輪廻思想との
近似性を感じるが、ただし輪廻においては全く同じ人生に戻ることはない。
世界のあらゆる事象が有機的に結びつき、死もまた新たな生と結びついている
ということを輪廻は教える。また、輪廻思想では、自分が死んだあとには
別の何者かに生まれ変わるが、ニーチェは生まれ変わってもまた、全く同じ
自分が「生きる」だけなのだ。これは、一般的には好まれない考え方だろう。
人はみな、生まれ変わったら、別の自分でありたい、と思う場合が多いからだ。
 つまり何かしら後悔をしており、やり直したい、別の人生を歩みたい、
あのときもし、ああしていれば、そういった後悔の修復・訂正を求めている。
 しかしニーチェはそういった考えをやめよ、と強く主張しているのである。
つまり死んだらおしまい、である。永劫回帰とは、絶対的な虚無主義を基盤と
しつつも、だから人生は虚しい、と考えるのではなく、人間は本来、この一度

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08月09日(火)
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