ID:54909
堀井On-Line
by horii86
[383763hit]

■5614,「死別を体験した方への言葉かけ・九つのNGワード」
         『心を癒す言葉の花束 』アルフォンス・デーケン著
 図書館で、何気なく手に取った本だが、なかなか含蓄がある言葉が並ぶ。
葬式で、故人の家族への言葉で、知らずに相手を深く傷つけてしまうNG
ワードを使っていたことに我ながら驚いている。 〜その辺りから
≪ この、「死別を体験した方への言葉かけ・九つのNGワード」の筆頭に、
「がんばろう」が挙げられています。「がんばろう!東北」とか、「絆」と
いったスローガン、そろそろ再考の時期?) 肉親を喪った人たちは、
「がんばろう!」と励まされるのが、いちばん嫌だと口を揃えて言います。
つい安易に使ってしまいがちですが、言われた側としては、口先だけの
安っぽい励ましにしか聞こえません。 また、言われなくとも必死で
がんばっているのですから、これ以上どうがんばれと言うのか・・、と
もっと落ち込みます。⇔(P.62) (:  )は、私の実感の言葉!
 ①「がんばろう!」 :何を頑張ればよいのか?
 ②「泣いてはダメ!」:泣いた方が良いに決まっているのに、何故?
 ③「早く元気になってね」 :元気になったところで、何になる?
 ④「あなたの苦しみがよく理解できる」:人それぞれ、分かる訳がない!
 ⑤「あなただけじゃない」「あなたのほうがまし」:と、思っているだけ。
 ⑥「もう立ち直れた?」  :立ち直れる訳がない
 ⑦「時がすべてを癒すから大丈夫」:これも人さまざま。
 ⑧「(亡くなった方が)長い間、苦しまなくてよかったね」:関係ないだろう。
 ⑨「悪業の報いだ」「先祖のたたりだろう」:事実を敢えて言うなよ。
「にもかかわらず(ドイツ語で"trotzdem")」人生を肯定する、ユーモアの心を
持つことの大切さを美しい日本語で優しく語り掛けます。私自身、最近悩みが
多く、そういう中、この本から大いに慰めを受けました。
 クリスチャンでない人にも、混迷や暗闇の中で生きる意味と希望を見出す
灯火となるような本です。聖書の次の言葉も本書に引用されていますが、
まさに真実です。「そればかりでなく、苦難をも誇りとします。
わたしたちは知っているのです、苦難は忍耐を、忍耐は練達を、練達は希望を
生むということを。」(新約聖書ローマの信徒への手紙)⇒P.28。≫
▼ 遅かれ早かれ、誰もが通る道。 あくまで、死は二人称の問題。
 『ご苦労様』が、故人にとって、肉親にとって、適切な言葉だろう。
「何がご苦労様やねん」と言えば、それもそうだが。とすると、これも理屈
だが、①「もう、がんばらなくてよいよ」②「泣くだけ泣いて」③ゆっくり
休んで④人生これからよ⑤後は自分だけよ⑥立ち直れなくてよいよ ・・
と、つづくが。 『ご愁傷様!』以外、何も言わないのが思いやりか!

・・・・・・
5249,哲学は生の芸術だ 〜ニーチェ「超」入門〜
2015年07月29日(水)
              〜ニーチェ「超」入門〜白取春彦著
   * 哲学は生の芸術だ
「その人の生き方が、哲学そのもの」とすると、その人生が芸術作品になる。
それは人生を俯瞰すれば、わかる。ということは、志、信念、信条が、その人の
シナリオになる。生き様が、そのまま芸術作品ということになる! 〜p19
≪ ・・哲学は「真理を追求する」学問だと考えられている。高校の倫理社会
 の教師や大学の先生たちが教壇の上で今でもそう言っているし、簡単そうな
哲学解説書にもそう記されているので、みんなそう思ってしまう。
 ところがだ、二ーチェはまったくそんなふうには思っていなかったのだ。
「哲学は論理の正しさがどうのこうのというものではないし、そもそも
哲学は学問ですらない」とニーチェは考えたのだ。
 ニーチェは、哲学は人間が今ここに生きるべき生の本質だと考えた。
生き方が哲学だと思っていた。真理がどうのこうのではなく、まず生き方を
二ーチェは重要視する。だから、論理が正しいから真理だという考え方はしない。

[5]続きを読む

07月29日(金)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る