ID:54909
堀井On-Line
by horii86
[383847hit]
■5499,閑話小題 〜『男って、定年になったらいらないのよね!』〜②
『老いかたレッスン』渡辺淳一著 より
* 出かけようにも、何処に?
『男って、定年になったらいらないのよね!』 リタイア後に、
こんな言葉を投げかけられたら夫は、グサッとくる。これに近い言葉を
週一は投げかけられているが、長年かけられたら生きる気力がなくなる。
著者は私より12歳年上。この本を発行した2年後に80歳で亡くなった。
私にとって、70歳代を生きる道標のような内容。75歳からの後期高齢期は、
右下がり一方で厳しいらしい。 教訓として、『あと5年間、捨身で生きろ!』
〜世田谷区内の高齢者10万人のデーターによると、
・65歳以上の高齢者の4人に3人は、自宅内から一歩も外に出ない。
・近所付き合いは、「ほとんど付き合いがない」「挨拶をする程度」が6割弱。
都会の高齢者、特に男性は家に篭りきりで、外には滅多に出かけないため、
急速にボケるらしい。外に出かけようとしても、何処に行っていいか分からない
上に、手持ちの金が少なく、足腰が痛んだりして外出が億劫になる。
それに比べ女性のキャリアが長いため、日々を楽しんでいる。
ここで、著者は妻の禁句として、『どこかに出かけたら』の言葉。
これを言われると、すべての夫は居たたまらなくなり、「うるさい!」と、
言いたいが、その気力もなくなり、それが痴呆化を促す。だから、人生設計に
ライフワークを長年かけてつくっておく必要がある。 そこで、『自伝』の作成
を勧める。誰のための自叙伝でなく、自分のための自叙伝と割切ってしまえば、
過去の思い出は、次々と湧き出てくる。
独立独歩で生きてきたので、リタイア以後の生活に全く戸惑うことはないし、
部下を介して何かをするのより、一長一短があっても、自分の手足でする方が、
物事がはかどる。 以前から実行してストレス解消になっているのが、週一の
酒とツマミと飲料の買い物。買物症候群という精神質症があるが、私のは小さな
ストレス解消。それと嫌なことがあった時の「百均」の買物。一時間で、7〜8個も
買えば、心が晴れる。 高齢期は特に、
『おもしろき こともなき世を おもしろく すみなしものは 心なりけり』の高杉晋作
の言葉のように生きるしかない。 目を凝らすと、面白いこと、楽しいこと、知りたい
ことが、あまりに多い。 如何に馬鹿の壁のため、それに気づかなかった? か。
「犬も歩けば 棒にあたる」と、成るほど、昔の人は良いことをいった。
・・・・・・
5134,知の逆転 〜文明の崩壊
2015年04月05日(日)
ー知の逆転ー 対談相手 〜ジャレド・ダイアモンド
* 文明の崩壊
― まずは、『銃・病原菌・鉄』の著者ジャレド・ダイアモンド ―
条件と原因は、ほぼ同じ。環境条件が、そのまま、文明や、人間そのものに
当てはまるだけ。人生に意味など求めるなど愚の骨頂、条件次第でしかない。
現実世界の上に、ネット社会が出来上がり、グローバル化が進んでしまった
世界は根底から激変している!しかし、一般は、その辺りの認識が甘い!
〜その幾つか抜粋してみる
・西欧の発展は、そこに住む民族が他より優れていたわけでなく、たまたま地の
利がよかったことと、農業を可能にする動物・植物が、その地域にまとまって
生息していただけのことであり、文明はわずかな決断の誤りでもろくも崩壊
すると見抜いてみせた。要は、地理的条件が文明の発展を決めていた。
・現在のように消費量の格差がある限り、世界は不安定なまま。だから 安定
した世界が生まれるためには、生活水準がほぼ均一に向かう必要がある。
たとえば日本がモザンビークよりも100倍も豊かな国であるということが
なくなり、全体の消費量が現在より下がる必要がある。(p30) ・・(略)
国家間格差がある限り、紛争は無くならない。ということは、国際紛争は
永遠に続いていく。概していうと、欧米と日本の生活水準は下がっていき、
中国、インド、アフリカ、南アメリカの生活水準は上がる。
[5]続きを読む
04月05日(火)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る