ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5395,自分史の書き方  ー⑦
          『自分史の書き方』立花 隆(著)
   * 年表を自分史のコンテにする
 履歴書と個人・家族史を骨格として、設計図面のように何度か書き直し、
そこに詳細を書き込んでいく。それを著名なライターが、指導するため、
受講者の内容は当然、アップスケールする。文章でも、ディベートでも、
やはり基礎知識が必要となる。以下は、自分史を書くにあたっての要諦になる。 
≪ 文章を書く上でいちばん最初に迷うことは、なにについて書くかである。
 題材、テーマということだが、自分史の場合は、それが決まっているから、
そこで悩むことはなにもない。自分という人間がどのようにできあがったか、
その流れを時間を追ってながめなおす、というのが自分史の基本だ。
初期の授業紹介にあったように、受講生たちに最初にやらせたことは、
「自分史年表」を作ることだった。
 通常、長い文章を書く時には、その大ざっぱな内容の流れをメモ風に記した
「コンテ」を作るのが普通だ。自分史の場合、この自分史年表がコンテになる。
いい自分史年表ができたら、自分史はもう半分できたといってもいい。
それくらいこれは重要な要素だから、初期の授業ではここに一番力を入れた。
自分史年表は何度も形を変えて作り直してもらっている。
 最初スケッチ程度のものを出してもらって、それをまた教室のスクリーンに
映し出して、いいもの、悪いもの、いい点、悪い点を具体的に指摘していった。
いいものをいくつか紹介していくと、次の回では、皆がいいものを真似して
とり入れてくるので、それを二度くらいやるとだいだい基本的なもの(コンテ
たりうる自分史年表)ができた。自分史年表は、いいものがいちどきにできる
わけはないから、いろんな枠組みと、いろんなスケール(特に時間軸の長さ)
で、習作的にいくつか作ってみることが重要である。
 年表を作る意義は、それによって巨視的に自分の人生全体をパッと見渡せる
ようになることにある。大切なのは、「全体をパッと見渡せる」ということに
あるから、はじめからあまり詳細な年表を作ることに熱中するのはよくない。
詳細すぎると、細部に目がいきすぎて、全体をパッと見渡すことができなく
なるからである。・・(略)
 自分史年表の骨格は、いわば、「履歴書(学歴・職歴)プラス個人生活史
プラス家族史」みたいなものであるから、まずは、そのアウトラインを自分の
思い出すままにメモ的に書いてみるところからはじめるのがよい。
・履歴書は、普通の履歴書を少し詳しく書く程度でいいだろう。
・職歴の部分は、「仕事内容の歴史」「職場異動の歴史」が入いるほうがいい。
・個人生活史の基本は、住所変更の歴史をきちんとおさえることが重要だ。
人間の人生はすべて4次元時空(空間軸プラス時間軸)上の移動の歴史だ。
人間はすべて、「あるとき」「ある場所」で誕生する「誕生点」といってよい。
一生の間、4次元時空の時間軸上、空間軸上を移動しながら生活を続けていく。
そして、やがて、命数が尽きたとき、人は、4次元時空上のある一点(あるとき、
ある場所)で死ぬ。「死滅点」といおうか。結局、人の一生は誕生点から出発
して、死滅点へと向かう長い長い4次元時空上の航海のようなものだ。
自分史はその航海日誌のようなものだ。≫
▼「人生は、誕生点から出発し、死滅点へと向かう長い長い4次元時空上の
 航海のようなもの」で、その間に「多くのエピソード」を道しるべにして
自分史を作り上げていく作業で、自分とは何者であったか、何者でも無かった
かを知るのである。だから、当人にとっては、苦しい内省でもある。
何ごとも指導者しだいで、作品の品質が違ってくる。人生もだが!
・・・・・・
5030,読書脳 ぼくの深読み300冊の記録 ー5
2014年12月22日(月)
         『読書脳 ーぼくの深読み300冊の記録 』立花 隆 (著)
   * アメリカは、「キリスト教原理主義」の国
 ここで取上げている『神の国アメリカの論理』上坂昇著と、

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12月22日(火)
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