ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5245,ペットの話
居間の座いすの、障子とガラス戸一枚越しのサッシで囲まれたベランダに、
籠に入ったインコが鎮座している。30数年間、代々にわたって10羽目になる。
平均滞在3年になるが、殆どが逃げていくか、病気で死ぬ。現在のインコの
滞在は4年半。一代前の中型のコガネインコは、頭が良くて懐いていたが、
一年半で病死をした。現在のインコは、オウム科で最小の型で、性格が穏やか。
とにかく癒される。 以下の哲学者のペットに対する指摘が分かりやすい。
* ペットは教師 ーニーチェ「超」入門ー白取春彦著ーより
≪ 本当の教師はさまざまな角度から能力を自覚する契機を与えてくれる人だ。
知識など二の次にすぎない。日陰に押し込められている能力を解放さえさせて
くれれば、必要な知識などはおのずと吸収されてくるものだからだ。
そして、そういう真の教師は生身の人間とは限らない。
書物である場合も多いだろう。風景かもしれない。一皿の料理かもしれない。
ある見知らの人間の態度かもしれない。飼い犬かもしれない。
犬が教師になるかもしれないというのは隠喩でも皮肉でもない。
人が犬などのペットを飼うのは、本能という自然にしたがういさぎよい態度に
魅了されるからだ。動物はいつも今を生きている。来るべき時間に起きること
を想像して心配したりしない。過去を振り返って悩んだりしない。つねに今を
受けとめて生きている。空腹ならば食べ、空腹でなければ餌に見向きもしない。
素直に本能にしたがい、恥じることもない。欲望を明瞭に露出する。
それでいて、自分だけよければいいという態度をとらない。
喜ぶときは素直に喜ぶ。しかし、多少の我慢とあきらめも知っている。
彼らは真っ直ぐに生きているのだ。 人間もまたそういう生き方に
あこがれている気持ちがあるから、ペットを飼う。
ペットの癒しというのは、自然に生きることを見せてくれるからなのだ。
その意味で、一匹の犬でさえも、わたしたちの良き教師になりえるのだ。
もちろんそこには、人間が押し込めているものを解放してくれる働きがある。
これこそ、教師と呼ばれるものの最大条件ではなかったか。≫
▼ インコの「ピーコ」、鳴き声の呼びかけで振向くと、たった一つの芸、
『連続枝回転』を3〜8回、最高で50数回もする。居間の席を立って何処か
に行こうとすると、「行くな!」という意思表示と、朝の餌ねだりの回転が、
何とも愛らしい。思いたって餌をやると、必死に食べている途中に、ハッとし、
食事を中断して、枝に移動、回転をする。気持ちが真っすで、今を生きている。
ペットから、ニーチェに飛躍するが、 〜ニーチェを語る一節から〜
『要するに、世界は無価値、無意味なものだ。この言い方は一見して絶望的な
感じを与えるものだが、人が世界に意味を与え続けている意味で、今の生こそ
が光源なのだと気づかせてくれるものである。』と、ペットは人に教える。
・・・・・・・
4880,「事業人生を決心して45年」の語り直し ー43
2014年07月25日(金)
* チェーンストアの組織論の特徴
チェーンストア組織論の特徴は「3階層」「5職能」 で表現される。
(少し専門的な内容になるが)
★ 「3階層」 とは<トップ><スペシャリスト><ワーカー> の階層。
階層を増やさず、可能な限りフラットにし、ミドル・マネジメントを
増やさないシンプルな組織が特徴。
○ スペシャリストは、それぞれの専門で、店舗なら多くの店の運営を、
バイヤーなら、各部門の仕入れ経験をこなし、それぞれの商品の専門
キャリアを多く持っている人をいう。売場では、多くの店と売場を
経験した店長、次長がスペシャリストに入る。
○ ワーカーは、マニュアルに従って作業をする職階の人で、ノンキャリア
社員、パート、アルバイト。ところが、情報機器の進化で、現場段階の
ワーカーと、スペシャリストの区分が曖昧になっている。
スペシャリストの技能が情報機器で簡単に使えるようになっているため。
★ 「5職能」 とは横割りを5つに増やし トップの下で
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07月25日(土)
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