ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5241,窃盗専門の「泥棒刑事」 −⑦
『泥棒刑事』 元三課部長刑事 小川泰平著
* 被害届を拒む女性。そして孤独で寂しい泥棒たち
何か、内容が下ネタになるが、話題としては面白い。そういうこと!
≪「泥棒には入られていません」「絶対に入られていません」と言いはり被害届
を出さない女性がいた。これは被害者のほうに何らかの事情があるのは確実だ。
あるとき、1人の空き巣を逮捕し余罪を追及していくと、100件以上の余罪。
被疑者を捜査用車両に乗せて「引当り捜査」を行う。私はその空き巣被疑者の
自供に基づき被害者宅を訪ね、「お宅に空き巣に入った、犯人を逮捕しています」
と、事情を説明に行くのだが、一件だけ「入られていない」という被害者がいた。
もちろん被害届も提出されていない。実際に空き巣に入られていても、被害額が
僅少であったり未遂であったりした場合は、面倒だなどの理由で警察にさえ届け
出ていないかたも時にはいる。それでも、引当り捜査で行くと、そのようなかた
でも、「忙しくて……、面倒で…」などと言いながらも協力してくれるもの。
しかし、この一件の被害者だけは「入られていない」の、1点張りである。
被害者が帰宅している時間帯にもう一度訪問した。20歳代前半の美人の女性。
「絶対に入られていません、何回言わせるんですか」と怒られてしまった。
そこで被疑者から再度の調べをしたところ、ある物が「机の引き出し」に入って
いたことが分かった。「大人のおもちゃ」であった。事情聴取を女性警察官に
任せることにした。何とか説得し被害届を提出してもらった記憶がある。
金額は6000円で。我々ドロ刑にとって、被害届1枚は「血の1滴」と言われる。
大人のおもちゃを持っていた被害者とは話はまったく別ものなのだが、
泥棒は基本的に孤独であり、さびしがり屋が多かった。泥棒は構ってくれる人
がいなくなることを非常に恐れる。孤独な生活を送っている泥棒は、逮捕された
後に取調べを受けるとき、人と人とのつながりを取り戻すかのように饒舌になる
者が多い。不思議と思われるかもしれないが、取調官と別れたくないがために、
やってもいないヤマ(事件)を自供する者さえいる。これを「空ヤマ」と言う。
・・たいていの泥棒は、シャバと刑務所の問を行き来している。そうした
泥棒というのは、寂しがり屋が多かった。泥棒稼業を送る彼らは、ほとんどが
一人暮らしで身寄りもなかった。彼らの多くは逮捕され刑務所生活を送る。
刑務所に入っても泥棒は馬鹿にされる存在でしかない。そして、2、3年の刑期
を終えて社会に出てくる。そのとき、彼らのほとんどはあまりお金を持たない。
刑務所では刑務作業に対して報奨金が支払われるが、刑期が2、3年の泥棒は、
刑期中に金を貯めることはほとんどできない。刑務作業で稼いだ金は出所後の
交通費で消えてしまうりだから手元には金はいくらもないのが通常である。
そこで、出所した常習者のほとんどが、更生施設などに身を寄せるしかない
のだが。そこも長続きしない。また、就職して働く者もいるが、給料などの
待遇もよいはずがない。月15万も稼げれば良いほうだろう。彼らは少し
働いて金ができると、たとえばスナックに出入りするようになる。
そうしているうちに、働いて得た金だけではとても足りなくなる・・ ≫
▼ ネットで『女性用大人の玩具』と検索したところ・・ 出るは出るは!
今度、生まれるなら、老いたら機能不全?になる男でなく、女性ですか。
・・・・・・
4876,「事業人生を決心して45年」の語り直し ー42
2014年07月21日(月)
* 31年の新潟~長岡間の通勤
老いた母親をおいたまま新潟に引越すわけにもいかず、31年間も新潟~長岡
を通勤になった。しかし、高速の乗物空間の往復一時間は読書の最適環境。
私の性格からみて地方の閉鎖性に同化されない為に、職住分離は必要である。
新幹線車内は一度、県外に出たような感覚になる。だから30年も続いた。
それと、機内や高速鉄道の車内は「ぼんやり時間」としてベスト空間でもある。
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07月21日(火)
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