ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■4919,一度、死んでみましたが −2
    * 死の淵からのルポの凄み 〜①    『一度、死んでみましたが』神足 裕司著
 介護度5の筆者の、たどたどしい文から、その日常と心情が直に伝わってくる。
それでも生きなければならない、そして、書き残さなければ直ぐに忘れてしまう恐ろしさ、
そして、ベッドで、のたうちまわる日常を淡々と、たどたどしく、生々しく書いている。
 倒産の葛藤の日々に似てないこともない?が、状況のレベルが違う。 ーその辺りからー
≪ ● 死の入り口 ーp21
忘れていたが、思い出したことがあった。また忘れるので、書いておく。
 たぶん、意識がなかったときのことだと思う。 ボクはのんびりとした毎日を過ごしていた。
あたたかい、やわらかい空間で、取材をしたり、原稿を書いたりしていたのだ。
「そうだ、家に帰らないといけない」「心配しているかもしれない」 そう思っていると、
遠くから息子や娘の声が聞こえてくる。
「そろそろ帰ろう」 そう思っていたが、何度も原稿の締め切りがあって、たくさん原稿を書いていた。
 そして、もう一回書かないと、とゆっくり書いていた。
死の入り口の人間は痛みもない、あのあたたかい、やわらかい空間にいるのだと思う。
死の入り口は、痛くも怖くもないのだ。”
  ● 忘れていた ーp25
 思い出したことがあった。眠っているとき、白い服を着た白い鳥のようなものがボクの頭の上あたりを
ぐるぐる回って飛んでいる。僕は仕事で忙しかったので、その白いものを見て見ぬふりをして、仕事を
続けていた。忙しい、忙しいと、締め切りに間に合いそうもないと、原稿を一生懸命書いている。
気分は良好。そこで娘の叫び声がする。「パパ!」僕は娘のところ行かなくてはとふと顔を上げると、
白いそれは消えてなくなった。喉が渇いていた。そうだこれは喉が乾き過ぎたからだ。
だが僕は何を知らせたいのか、わからなかった。「パパ、お茶飲む?」 そう娘に聞かれて、
喉が渇いたのをはじめて思い出した。本当に喉はからからで、お茶をごくごく飲んだ。
もっと、もっと、飲みたい……。だが、僕は喉が乾いていたのを、忘れていた。 ≫
▼ 何気ない文章だが、死の淵の意識は、こういうものだろう。なまあたたかい、やわらかい空間にいて、
 痛くも怖くもないようだ。 それぞれの章ごとに、介護度5の筆者の写真があるが、その虚ろな表情が、
そのまま、その状況を伝えている。 介護度5の重症患者の自分を、そのままルポをしているのだから、
これ以上のルポはない。 誰もが、訪れる『死』の前での凄惨な日々は避けられない。「死んでしまえば、
それまでよ」だが、その直前の凄惨な格闘、その時は、その時に受け入れ闘うしかないが!全てが夢幻。
・・・・・・
4552, 2050年の世界 ー3
2013年09月02日(月)
         「2050年の世界 ー英『エコノミスト』誌は予測するー」 英『エコノミスト』編集部 (著) 
  * 米国の衰退の予感と、勝ち組になる国の姿は?  
 日米欧のうちG7の中で残るのは米国だけと予測。人口衰退の国に明日はないことになる。その中で、日本の影は
一層、薄くなるのは、現在の日本を見ていても分かる。米国の実質支配下の隷属国家、親が転ければ子も転けて当然。
    〜まずは、その辺りから抜粋〜
《 米国民は、つねに競争、解雇、収奪、殺害のリスクにさらされている故に脆弱感を持ち続けている、だから
 宗教にすがる、と分析する。 次に・高齢化に伴う医療費・年金の財政圧迫であり、投票率も高く献金も多い
高齢者の仕様の老害政治である。高齢者に有利な財政・優遇策ではなく、若者の勤労意欲を引き出し、結果として
高齢者をよりよく支えさせる賢明な政治に切り替えよ、と主張する。 エコノミスト誌の予測を読んで、私なりに
導いた結論は、次の点である。 
 これからの「国々の興亡」は、中産階級を育て、維持し、大いに嫁がぜる中産階級大国と、若年層の勤労意故、
社会・政治参加、高齢者を支えるコミットメントを上手に引き出すスマート・カントリーが勝ち組になる。

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09月02日(火)
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