ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■6107,閑話小題 〜再び「幸福アドバンテージ」について −2
2006年の時点で、日本人の相対的貧困率が15.7%という数値は衝撃であった。
最大の理由は、ひとり親家庭、とくに母子家庭の収入の低さが挙げられるが、
高齢者の貧困層の影響も大きい。高齢期に入ったばかりの「若い高齢者」は、
人生で貧困を経験してこなかった人が多い。いざ仕事を辞めたとき、もし
十分な貯蓄がない場合が悲惨である。
☆ 四人に一人が「苦しい生活」
・日本は国民皆年金・皆保険制度が整っている。生まれてから死ぬまで、
心配なく過ごせるシステムのはずである。しかし先ほど見たように、
高齢者によって、老後に費やせる生活費には大きな開きがある。40.4%の
高齢者が、毎月または時々赤字になる状況で生活している。現在の暮らし
向きが「大変苦しい」と答えている人が7.2%、「やや苦しい」が19.2%、
ほぼ四人に一人が厳しい生活状況に置かれている。
・高齢者世帯のなかでも勤労者がいない世帯では赤字の割合がさらに高く、
平均で毎月四万円余りの赤字となっている(総務省「家計調査」2008年)。
一年間ではおおよそ50万円の赤字である。30年の余生とすると
1千5百万が必要になる。
・65歳から69歳で就業していない人の割合は、男性で5割、女性で7割。
年齢が高くなるほど割合は高く、収入も減る。つまり、歳をとるにあたり、
経済的な不安をなくそうと思えば、勤労者である間に貯蓄が必要になる。》
▼「65歳から69歳で無就業は、男性で5割、女性で7割」とあるが、逆に、
男半分、女3分の1近くが就業している。自営業や農林漁業がプラス
されても、やはり多い。市営住宅に入り、光熱費と食費を切り詰めても、
医療費などで15万円がギリギリ。4人に一人が「苦しい生活」のが現実。
核家族化で子供からの収入もあてにならず・・この厳しさは、日ごと増す。
12月02日(土)
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